カレントテラピー 36-9 サンプル

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62 Current Therapy 2018 Vol.36 No.9894毒性の明らかな違いはないと考えられる.PD -(L)1阻害薬治療後の肺臓炎に関しては(表3),システマティックレビューの結果も含めてPD -L1阻害薬のほうがその発生頻度が低い可能性が報告されているが6)~8),grade3以上の肺臓炎はPD -L1阻害薬で発生頻度が高いとの報告も存在する6).Ⅲ 初回治療におけるアテゾリズマブと化学療法の併用療法1 IMpower 150試験未治療の進行非扁平上皮癌(NonSq)患者を対象に,アテゾリズマブ+カルボプラチン+パクリタキセル(A群),アテゾリズマブ+カルボプラチン+パクリタキセル+ベバシズマブ(B群:ABCP治療群),カルボプラチン+パクリタキセル+ベバシズマブ(C群:BCP治療群)を比較する第Ⅲ相試験(IMpower 150試験:図2)が行われた9).主要評価項目は,EGFR遺伝子変異またはALK 融合遺伝子陽性患者を除くIntent to treat(ITT)-WT解析集団ならびにT細胞活性調整因子の遺伝子発現(Teff)の高い集団におけるPFS,およびITT-WT解析集団のOSであった.ITT-WTのPFS中央値はB群が8.3カ月,C群が6.8カ月,ハザード比 0.62(95%信頼区間:0.52-0.74),p<0.0001であった.PD-L1 high(TC3 or IC3)のサブグループにおけるハザード比は0.39(95%信頼区間:0.25-0.60),PD-L1 low(TC1/2 or IC1/2)ではハザード比 0.56(95%信頼区間:0.41-0.92),PD-L1陰性(TC0and IC0)ではハザード比 0.77(95%信頼区間:0.61-0.99)であった.ITT -WTのOS中央値はB群で19.2カ月,C群で14.7カ月,ハザード比 0.78(95%信頼区間:0.64-0.96),p=0.0164であった.2 IMpower 131試験未治療の進行扁平上皮癌(Sq)患者を対象に,ア非扁平上皮癌アテゾリズマブ+カルボプラチン+パクリタキセル+ベバシズマブ-IMpower 150-ペムブロリズマブ+プラチナ+ペメトレキセド-KEYNOTE 189-奏効率(%)PD-L1陰性51 32.3PD-L1 low 58 48.4PD-L1 high 69 61.4無増悪生存期間中央値(月)PD-L1陰性7.1 約6*PD-L1 low 8.3 約9*PD-L1 high 12.6 約10*生存期間中央値(月)PD-L1陰性17.1 約15*PD-L1 low 20.3 未到達PD-L1 high 25.2 未到達扁平上皮癌アテゾリズマブ+カルボプラチン+パクリタキセル(nab-パクリタキセル)-IMpower 131-ペムブロリズマブ+カルボプラチン+パクリタキセル(nab-パクリタキセル)-KEYNOTE 407-奏効率(%)PD-L1陰性44 Not reportedPD-L1 low 52 Not reportedPD-L1 high 60 Not reported無増悪生存期間中央値(月)PD-L1陰性5.7 6.3PD-L1 low 6 7.2PD-L1 high 10.1 8生存期間中央値(月)PD-L1陰性13.8 15.9PD-L1 low 12.4 14PD-L1 high 23.6 未到達表3初回治療としての化学療法+PD-(L)1療法*:参考文献11)のKaplan Meier曲線より推定