カレントテラピー 35-7 サンプル

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Current Therapy 2017 Vol.35 No.7 9617程度となった(図3)3).したがって,尿酸降下薬による血清尿酸値低下効果を勘案すると,わが国における成人男性の高尿酸血症の頻度は30%程度と考えてよいと思われる.藤森らは,人間ドック受診者を対象として1万人規模の解析を行い,1988~2003年にかけて男性における高尿酸血症の頻度が20.9~24.1%であったと報告している4).しかし,この報告においても,尿酸降下薬の服用状況は不明である.Ⅲ 高尿酸血症の動向冨田らによるJR東日本の職員健康診断による検討1)によれば,1990~2000年代半ばにかけて高尿酸血症の頻度は男性において増加傾向であった(図4).女性において高尿酸血症の頻度は,この間ほとんど変化は見られていない.この報告以外にも,他の職域や大学新入生を対象とした検討5),6)で,同時期において男性の平均尿酸値が経年的に上昇傾向であったことが示されている.その後の2010年代にかけての動向について,継続的な調査結果は報告されていないが,最近のNTT職員を対象とした検討では,40~60歳の男性において,痛風で治療中の場合を除いた高尿酸血症の頻度は25%と報告されており7),少なくとも大企業の職員については,2000年代半ばの冨田らの調査男性女性頻度(%)12108642020~24歳25~29歳30~34歳35~39歳40~44歳45~49歳50~54歳55~59歳60~64歳図2 尿酸降下薬が処方された性別年齢別頻度(2008 年レセプトデータベース)〔参考文献3)より引用〕男:20-29歳30-39 40-49 50-59 60-35.030.025.020.015.010.05.00.01996年女性男性年齢女:20-29歳30-39 40-49 50-59 60-1997年1998年1999年2000年2001年2002年2003年2004年図4 高尿酸血症の性別年齢別推移〔参考文献1)より引用〕高尿酸血症頻度(%)35302520151050総計~19歳20~29歳30~39歳40~49歳50~59歳60歳~男性女性図1 高尿酸血症の性別年齢別頻度〔参考文献1),2)より引用〕30歳代40歳代50歳代60歳代尿酸降下薬投与割合健診での高尿酸血症頻度(%)35302520151050図3 健診による高尿酸血症有病率と尿酸降下薬処方頻度の合計(男性)〔参考文献3)より引用〕