カレントテラピー 35-6 サンプル

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78 Current Therapy 2017 Vol.35 No.6580さらに同年,京都市内在住の一般市民にもアンケート調査を行っており,あんま・マッサージの実施では1999年38.1%,2005年35.9%,漢方では各々34.3%,33.9%,健康食品では各々26.9%,37.3%,鍼では各々25.2%,17.4%との回答があり,あんま・マッサージ,漢方を使用している者が多く,健康食品が増加していることがうかがえる3).ここで,簡単に漢方,マッサージ,鍼について説明を行う.漢方とは,狭義では漢方薬投与による治療を指すが,広義では,鍼,灸,指圧などの治療法も含むとされている.日本においては,中国より伝わってから独自に発展を遂げ,この医学体系を漢方と呼んでいる.漢方の適応となる症候としては,呼吸器系では上気道炎,気管支炎,気管支ぜんそく,遷延した咳など,消化器系では吃逆,胃炎,過敏性腸症候群,下痢,便秘,肝疾患など,循環器系では低血圧,高血圧,心臓神経症など,泌尿器系では膀胱炎,前立腺肥大,頻尿など,神経系では,頭痛,チック,自律神経失調症,認知症,脳血管障害(慢性期),糖尿病性末梢神経障害によるしびれ,不眠症,神経症など,骨関節疾患では,関節痛や関節リウマチ,腰痛など,婦人科系では,月経不順,更年期障害,冷え症などがある.マッサージとは,手を用いて体表面をさすったり,もんだり,叩いたりして物理的刺激を与えるもので,リラクゼーションの効果や不安を減じる効果が期待され,疼痛の軽減にも役立つとされている.鍼については,ここでは鍼灸医学として説明を行う.経穴などの生体の特定の部位に鍼や灸を用いて物理的エネルギーを与える療法である.鍼の適応は多くあるが,アルコール中毒,スポーツ障害,ベル麻痺,気管支ぜんそく,頚椎症,運動器慢性痛,薬物中毒,頭痛,片麻痺とその後遺症,高血圧症,低血圧症,腰痛,肩関節周囲炎,術後疼痛,神経根性疼痛症候群,関節リウマチ,三叉神経痛などがある.鍼灸治療の効果としては鎮痛作用,リラクゼーション作用,自律神経機能の調整作用などがいわれている.Ⅲ 脳卒中におけるCAMの使用脳卒中患者を対象としたCAMの使用についての報告は散見され,それらについて述べる.米国における2002年National Interview Surveyによるデータによると,脳卒中者でCAMを使用していた者は46%であった.CAMを使用していたなかで20.4%は薬草(herbal products)を用いた療法を行っていた.また,脳卒中以外の者と比較し,脳卒中において頻度が高かったCAMは鍼治療であった.脳卒中者において,CAMの使用は,費用の面で医療的ケア民族療法などの体系的医療漢方,鍼灸,アーユルヴェーダ,チベット医学,ユナニ,その他各国の民族療法,ホメオパシー,自然療法,人智医学食事・薬草(herbal products)を用いた療法栄養補助食品,絶食療法,花療法,薬草(herbal products)を用いた療法,長寿食,菜食主義,メガビタミン療法心を落ち着かせ,体力を回復させる療法バイオフィードバック,催眠療法,瞑想療法,リラクゼーション,イメージ療法,漸進的筋弛緩療法体を動かして行う療法太極拳,ヨガ,運動療法,ダンスセラピー動物や植物を育てることで安楽を得る方法アニマルセラピー,イルカ療法,園芸療法感覚を通して,より健康になる療法アロマセラピー,芸術療法,絵画療法,ユーモアセラピー,光療法,音楽療法物理的刺激を利用した療法温泉療法,刺激療法,電磁療法外からの力で健康を回復させる療法指圧,カイロプラクティック,マッサージ,オステオパシー,リフレクソロジー,頭蓋骨調整療法,セラピューティックタッチ環境を利用した療法森林セラピー(クナイプ療法),スパセラピー,タラソセラピー(海洋療法)宗教的療法クリスタル療法,信仰療法,シャーマニズム表1補完・代替医療の種類