カレントテラピー 35-4 サンプル

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Current Therapy 2017 Vol.35 No.4 57頸動脈狭窄に対する対策363agement for Asymptomatic Carotid Stenosis Trial(CREST- 2試験)14)でNASCET法70%以上の狭窄例に対して内科治療とそれぞれCEA, CASを比較検討する研究が,Stent-protected angioplasty in asymptomaticcarotid artery stenosis vs. endarterectomy(SPACE2試験)15)では超音波検査で70%以上の狭窄例に内科治療とCASまたはCEAを比較する試験が進行中であり,結果が待たれる.3 内科治療の実際抗血小板療法,降圧療法,脂質異常症の治療,糖尿病治療などの内科治療の進歩によって,前述したように無症候性頸動脈狭窄症の同側脳卒中の発症率は発表年度が新しくなるほど低下してきており,積極的な内科治療は,外科治療にも劣らない結果を示している.無症候性頸動脈狭窄症例の脳梗塞一次予防に有効な薬剤のエビデンスは示されていないが,内膜中膜複合体(intima-media thickness:IMT)についてのメタアナリシスによると,降圧薬16)やスタチン17),経口血糖降下薬のピオグリタゾン18)および抗血小板薬のシロスタゾール19)は,IMT肥厚の進展抑制や退縮効果があるといわれており,頸動脈狭窄病変の進行予防に有効である可能性があるため,『脳卒中治療ガイドライン2015』11)においても,一次予防としての動脈硬化危険因子の管理が勧められている.また中等度以上の無症候性狭窄病変に対しては,他の心血管疾患の併存や出血性合併症のリスクなどを総合的に評価したうえで,必要に応じて抗血小板療法を考慮してもよいとされている.しかし,無症候性頸動脈病変に対する抗血小板療法の有効性に対しては,明確なエビデンスはない.また,どの程度の狭窄率となった場合に抗血小板薬が有効であるかについても明らかにされていないが,無症候性頸動脈狭窄に対する臨床試験の多くは,中等度狭窄である狭窄率50%以上を対象としていることが多いため,50%狭窄というのが目安とされることが多い.抗血小板薬の使用による血小板凝集抑制効果により,頸動脈プラークでの血栓形成が抑制されることが期待できる.これまでに報告されてきた臨床試験では,アスピリンが主に使用されているが,無症候性頸動脈病変に対して,アスピリンと他の抗血小板薬(クロピドグレルやシロスタゾール)を直接比較した報告はなく,明確なデータはないのが現状である.中等度および高度の無症内頸動脈起始部内頸動脈起始部図2内頸動脈の低輝度プラーク低輝度のプラーク病変は,カラードプラを用いることにより,検出しやすくなる.