カレントテラピー 34-6 サンプル page 10/30
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カレントテラピー 34-6 サンプル
Current Therapy 2016 Vol.34 No.6 13糖尿病の食事療法を巡る課題と展望523特定の生活習慣病に及ぼす相対的な影響力を考慮して図がつくられ,その説明が付されている.これは,複数の栄養素が関与して発症する生活習慣病の管理上,きわめて重要な視点である.しかしながら,この分野はまだ途上であり,明らかになっていない点も多い.その点も踏まえて記述されている点にも注目したい.Ⅵ おわりに食事摂取基準は,わが国唯一の栄養と食事に関する包括的なガイドラインである.今回の特徴は,疾病予防(発症予防)だけでなく,重症化予防にも配慮して策定された点にある.また,食習慣(栄養素摂取量)のアセスメントが重要視され,その結果に基づいて栄養業務(食事指導や給食管理)を行うことの必要性が強調されている.これらは糖尿病の管理に通じるものであり,糖尿病患者の食事管理においても,今回の食事摂取基準は大きく寄与し得るものと期待される.この業務に就いている者,特に,管理栄養士は,食事摂取基準を正しくかつ十分に理解し,積極的に活用していただくことを強くお願いしたい.インスリン作用不足肥満を介する経路と介さない経路があることに注意したい.この図はあくまでも栄養素摂取と高血糖との関連の概要を理解するための概念図として用いるに留めるべきである.(+)(-)たんぱく質エネルギー炭水化物(++)(++)内臓脂肪型肥満(インスリン拮抗性)脂質糖高血糖食物繊維アルコール図3栄養素摂取と高血糖との関連(特に重要なもの)