カレントテラピー 33-9 サンプル page 26/32
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カレントテラピー 33-9 サンプル
76 Current Therapy 2015 Vol.33 No.9920paritaprevir 100mg/リトナビル100mg(/rと表記する)と25mgのombitasuvirに250mgのdasabuvir にリバビリンを加えた(Group A)ものとリバビリンのプラセボ(Group B)での比較が行われた7).12週間の二重盲検の間で治療が行われた.631例が治療を受け,Group AのSVR 12が96.2%,テラプレビル+PEG -IFN+リバビリンのヒストリカルコントロールの78.0%よりも有意によかった.治療中と終了後のウイルス陽性化はそれぞれ0.2%と1.5%と低く,ゲノタイプ1a型でSVR 12は95.3%,ゲノタイプ1b型で98.0%であった(図3)7).副作用による中止は0.6%と低く,嘔気,掻痒感,下痢がみられた.Group Aのリバビリンありのほうに貧血が高度であったが,それ以外には差がなかった.肝硬変を含まない再治療例のゲノタイプ1型では,419例のゲノタイプ1b型と305例のゲノタイプ1a型の症例が150mgのparitaprevirにリトナビルを加え,25mgのombitasvirと250mgのdasabuvirにリバビリンを実薬かプラセボに分け無作為比較が行われた.その結果,全体でリバビリンあり群のSVR 12が99.5%,なし群で99.0%であった.ゲノタイプ1a型に限ると,リバビリンありで97.0%,なしで90.2%であった(図4)8).ウイルス学的に治癒しなかった例では,リバビリンなし群に多く,ゲノタイプ1a型では7.8%vs. 2.0%であった.副作用による中止は2例(0.3%)であり,倦怠感や頭痛,嘔気であった.一方,ゲノタイプ1型の代償性肝硬変に対してオープンラベルで初回治療と再治療を含む症例で12週間ないし24週間のparitaprevir/r-ombitasvirとdasabuvirにリバビリンを加えて治療が行われ,12週間の治療で208例中191例のSVR 12が91.8%であり,24週間の治療を受けた172例中165例の95.9%がSVR 12を獲得した9).主な副作用は,倦怠感,頭痛,嘔気であった.ヘモグロビン値が10g/dL以下になったのは,12週間治療で7.2%,24週間治療で11.0%であった.副作用による中止は全体で2.1%であった.Ⅳ ダクラタスビルを基本としたレジメンUNITY - 1試験として12週間30mgのダクラタスビルと200mgのアスナプレビル,および75mgのポリメSVR 12, %Patients100806040200GT 1a GT 1b88.6 94.2 98.5 1003D+RBV12-week arm24-week arm124/140 114/121 67/68 51/51図2ゲノタイプ1型のC型肝硬変症例に対して,ABT-450/r(palitaprevir:プロテアーゼ阻害薬+リトナビル)+ABT-267(ombitasvir:NS5A阻害薬)+ABT-333(dasabuvir:非核酸型ポリメラーゼ阻害薬)+リバビリンの5剤併用療法の試験ABT -450/r+ABT -267+ABT -333+RBVゲノタイプ-1〔TURQUOISE-Ⅱ試験 ABT-450/r ABT-267(ombitasvir),150mg/100mg/25mg QD,ABT-333(dasabuvir)250mg BID, RBV:1,000-1,200mg/日(体重<75kgと≧75kg)〕.ゲノタイプ1a型と1b型のSVR 12の比較.〔参考文献6)より引用〕96.2 95.3 98.00255075100All Patients GT1a-infectedPatientsGT1b-infectedPatients455/473 148/151SVR 12,(%)Superioritythreshold307/322図3 初回治療のゲノタイプ1型に対するparitaprevir/r,ombitasvirとdasabuvirによる12週間治療のSVR 12率ゲノタイプ1a型でSVR 12は95.3%,ゲノタイプ1b型で98.0%であった.〔参考文献7)より引用改変〕