カレントテラピー 33-9 サンプル

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68 Current Therapy 2015 Vol.33 No.9912Ⅰ 代替療法とはウイルス肝炎の根本治療は原因ウイルスを排除することである.B型慢性肝炎はペグインターフェロン(peginterferon:Peg-IFN)や核酸アナログ製剤(ラミブジン,アデホビル,エンテカビル,テノホビル)などの抗ウイルス薬が,C型慢性肝炎はPeg -IFNと核酸アナログ製剤(リバビリン)と直接作用型抗ウイルス阻害薬(direct acting antivirals:DAAs)のシペプレビル,バニプレビルなどの3剤併用療法およびDAAs(ダクラタスビル,アスナプレビル,ソホスブビル,レジパスビル)などのインターフェロンフリーの抗ウイルス薬が根本治療となり得る1).代替療法とは,これら抗ウイルス薬を用いずに,肝炎の治療を行う治療法の総称である.代替療法には肝庇護療法と瀉血療法がある.肝庇護療法は,日本肝臓学会の『C型肝炎治療ガイドライン』によれば,「C型肝炎ウイルスの排除を目的とするのではなく,肝炎を沈静化し肝組織の線維化進展を抑えることを目的とする治療法である」と定義されている2).肝庇護療法はウイルス肝炎のみでなく,脂肪肝,自己免疫性肝疾患,薬剤性肝疾患などさまざまな肝疾患の治療にも用いられている.瀉血療法はC型慢性肝炎と原発性(遺伝性)ヘモクロマトーシスにしか保険適用がなく,これ以外の肝疾患では行われない.代替療法の適応となるのは,血清AST,ALT値が異常高値を示し,抗ウイルス療法が施行できない患者,抗ウイルス療法でウイルス排除ができなかった患者,抗ウイルス療法を希望しない患者などである.抗ウイルス療法が施行できない例を示す(表1).* 医療法人社団HEPATO柴田内科・消化器科クリニック理事長・院長肝炎治療の今後の展望― ウイルス肝炎は克服されるか血清ALT値を低下させる治療薬柴田 実*ウイルス肝炎の代替療法とは,抗ウイルス薬を使用することなく,血清ALT値を低下させる治療法である.代替療法の適応は,何らかの理由で,抗ウイルス療法が施行できない患者,抗ウイルス療法でウイルス排除ができなかった患者,抗ウイルス療法を希望しない患者などである.代替療法のなかで有効性が認められている治療法は肝庇護薬のウルソデオキシコール酸とグリチルリチンである.前者は経口投与,後者は強力ネオミノファーゲンシーとして静注する.ウルソデオキシコール酸はほとんど副作用がないが,強力ネオミノファーゲンシーは偽アルドステロン症をきたすことがあることから,ウルソデオキシコール酸が第一選択薬である.C型肝炎は,肝庇護薬以外に瀉血療法という代替療法がある.肝庇護薬はB型肝炎,C型肝炎ともに保険適用があるが,瀉血療法はC型肝炎にしか保険適用がない.現在のところ,代替療法が生命予後を延長し得るかは明らかにされていない.