カレントテラピー 33-9 サンプル

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Current Therapy 2015 Vol.33 No.9 45B型肝炎治療の現在と今後の展望889に,九州肝癌研究会では,毎年,新規の肝癌診断症例数の調査を行っている7).1996~2013年の18年間に,九州肝癌研究会参加19施設で肝癌と診断した症例数は15,586例で,そのうちHCV感染由来肝癌が64.2%(10,012例),HBV感染由来肝癌が14.9%(2,320例),NonBC型肝癌が19.8%(3,083例),B+C型肝癌が1.1%(171例)の頻度であった(図5).過去18年間の肝癌症例数の推移をみると,肝癌全体の絶対数としては2009年の1,017例をピークに,それ以後は緩徐ながら減少傾向にある.しかし,HCV感染由来肝癌に注目すると2009年の616人以後は,明らかに減少しているのに対して,HBV感染由来肝癌症例数は,緩やかに増加しており,肝癌全体におけるHBV感染由来肝癌の頻度は,この18年間15%前後で変化していない(図6, 7).図7は,HBV感染由来肝癌患者数の年次推移と年齢層分布を示したものである.2010年以後は60歳過ぎて発癌しているものが50%を超え,高齢化発癌の傾向がみられる.既述したように団塊の世代でHBs抗原陽性率が高いこと,この世代の人口が多いこと,1,0009007006005004003002001000(B+C)型肝癌NonBC型肝癌HCV感染由来肝癌‘96‘97‘98‘99‘00‘01‘02‘03‘04‘05‘06‘07‘08‘09‘10‘11‘12‘13(人)800HBV感染由来肝癌図6九州肝癌研究会-原因別肝癌診断症例数の年次推移 1996~2013年n=15,58680代70代60代50代40代30代20代<10代‘96300250200150100500‘97‘98‘99‘00‘01‘02‘03‘04‘05‘06‘07‘08‘09‘10‘11‘12‘13(人)図7九州肝癌研究会-HBV感染由来肝癌診断症例数の年次推移と年齢層分布 1996~2013年 n=2,320