カレントテラピー 33-7 サンプル

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20 Current Therapy 2015 Vol.33 No.76603 内科研修内科領域における基本能力(診断学,治療学,手技等)を修得するための研修・ 一般内科または臓器別の内科において,内科疾患の患者の診療を幅広く経験・ 病棟の主治医として主に急性期患者の診療を経験4 小児科研修病院の常勤の指導医がいる小児科で,下記の研修を通じて小児領域における基本能力(診断学,治療学,手技等)を修得するための研修を行う.・ 外来:指導医の下で初診を数多く経験し,小児特有の疾患を含む日常的によく遭遇する症候や疾患の対応を経験すること.・ 救急:指導医の監督下で積極的に救急外来を担当し,軽症(1次)救急を中心に経験すること.・ 病棟:日常的によく遭遇する疾患の入院診療を担当し,外来・救急から入院に至る流れと基本的な入院ケアを学ぶこと.5 救急科研修領域別研修の救急科は原則として救命救急センターもしくは救急医学会認定救急科専門医指定施設で,専従の指導医の下で軽症から中等症の救急症例への適切な対応能力を習得するための研修を行う.6 その他の領域別研修プライマリ・ケアと関連の深い診療領域(一般外科,整形外科,精神科,産科婦人科,皮膚科,泌尿器科,眼科,耳鼻咽喉科,放射線科,臨床検査・生理検査,リハビリテーション科)の研修を病院または診療所で行うことが望ましい.ただし,研修が行えない領域は,総合診療専門研修のなかで研修する.なお,専門医認定審査については以下の流れとなる.専門医試験の受験資格を得るためには,プログラムの修了と併せて家庭医療専門医に必須のコア能力に関するポートフォリオの提出が必須となる.テーマは,生物心理社会モデル,家族志向型ケア,統合ケア,行動変容,地域志向型ケア,教育,研究,さらに,EBM,コミュニケーション,プロフェッショナリズム,生涯学習能力,組織運営,チーム医療のなかから3領域で,合計10事例.さらに,個人への健康増進と疾病予防,幼小児・思春期のケア,高齢者のケア,終末期のケア,女性および男性の健康問題,リハビリテーション,メンタルヘルス,救急医療の8症例.合計18ケースである.このポートフォリオは3年間の研修のなかでそれぞれのテーマに該当する最も適切な事例を選択し,その詳細を報告するとともに自らの経験の省察のプロセスを記録するものであり,研修医の成長を評価することが可能となる.また,こうしたポートフォリオ審査に加えて,OSCEによる実技審査をコモンディジーズ,老年医療,小児医療,メンタルヘルス,小外科,患者教育,在宅医療などで実施し,筆記試験についても同様の幅広い領域について実施している.これらの審査を経て規定のレベルをクリアしている者を家庭医療専門医として認定する.Ⅴ 専門医制度の運営こうした制度を運営するに当たり,当学会は図4にあるような委員会にて業務を遂行している.各会議体・委員会の役割を以下に記す.1 専門医制度運営会議・ 当学会の専門医制度を統括する最高意志決定機関.専門医制度運営会議(正副理事長,4委員長)専門医認定委員会プログラム認定委員会プログラム運営・FD委員会専門医制度推進委員会プログラム責任者会議図4 日本プライマリ・ケア連合学会の専門医制度運営組織