カレントテラピー 32-9 サンプル

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86 Current Therapy 2014 Vol.32 No.9918が消費者庁に移管されている.一方,「トクヨウ」とは,1952年に制定された栄養改善法(現行の健康増進法の前身)にて,「特殊栄養食品」として位置づけられたことから始まり,1991年,1996年に改定され,2009年大幅に改定された.この「トクヨウ」は,たんぱく質の制限を必要とする腎疾患患者のためにたんぱく質を低減した食品,特定の食品アレルギーの方のためにアレルゲンを使用しないまたは除去した食品,および乳児用,妊産婦用,えん下困難者用など特別の用途に適するという表示を国が許可した食品で,2014年4月21日現在,55件の食品が許可されている.なお,健康増進法に基づく「特別の用途に適する旨の表示」,法的な分類によれば,「トクホ」は「トクヨウ」の1領域にすぎない(http://www.caa.go.jp/foods/pdf/syokuhin88.pdf)(図3).Ⅴ 脂質異常症予防と「トクホ」の表示できる用途以下のアドレス(http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku -anzen/hokenkinou/xls/hyouziseido - 1a.xls)にアクセスすると,2009年8月27日以前まで厚生労働省が許可した「トクホ」の一覧を見ることができる.また,消費者庁では2014年5月23日現在,1,120品目を許可している(http://www.caa.go.jp/foods/index 4.html#m02).脂質異常症予防に関して,表示できる保健の用途の例を表1で示す(http://www.caa.go.jp/foods/pdf/ 140502 _shiryo_1.pdf).誇大広告をさけるため,ある程度,用途表示は制限されて,「むし歯」以外原則病名の表記は禁止されている.脂質異常症に関しては,「コレステロールの吸収を抑える働きがあります」「コレステロールの高めの方に適しています」「食後の中性脂肪の上昇を抑えます」などと,厳格に例として示されている.しかしながら,若干の変更もある.例えば,以前の用途には「むし歯の原因になりにくい食品」との表記が許可されていたが,今回は「歯を丈夫に健康にします」となり,今回「骨粗鬆症(病名)」の表記が許可されている(表1).Ⅵ 「トクホ」「トクヨウ」と「健康補助食品」,「栄養機能食品」,「サプリメント」の関係2001年4月,健康食品のうち,一定の条件を満たすものを「保健機能食品」と称して販売を認める制度が実施された(図4)(http://www.caa.go.jp/foods/pdf/140502 _shiryo_1.pdf).これを一般に機能性食品と称している.この「保健機能食品」には,先に述○「特定保健用食品」には,その摂取により当該保健の目的が期待できる旨の表示をすることができる.○「栄養機能食品」には,栄養成分の機能の表示をすることができる.○「特定保健用食品」及び「栄養機能食品」を「保健機能食品」という.○保健機能食品以外の食品には,保健の機能や栄養成分の機能の表示をすることができない.食品医薬品医薬部外品【保健機能食品】《健康食品》【特定保健用食品】保健の機能の表示ができる( 例)おなかの調子を整えます.【特別用途食品】病者用乳児用他食物繊維オリゴ糖他・医療用医薬品・一般用医薬品【栄養機能食品】 栄養成分の機能の表示ができる( 例)カルシウムは骨や歯の形成に  必要な栄養素です.ビタミンミネラル図4現行の食品の機能性表示制度