カレントテラピー 32-7 サンプル page 16/32
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カレントテラピー 32-7 サンプル
24 Current Therapy 2014 Vol.32 No.7640ず,任意方向の断面で動画像を撮像できるため,再現性と客観性の点で優れている.問題点としては,MRIは装置が高価であり,実際の撮像において技師の熟練がある程度必要な場合も多い.5 冠血流予備量比(FFR)冠血流予備量比(fractional flow reserve:FFR)とは,狭窄を有する冠動脈遠位部の最大充血時血流量を,同じ血管に狭窄がないと仮定した場合に予測される最大充血時血流量で除してその分画(またはパーセンテージ)として表すものである.例えばFFRが0 . 75であれば,狭窄遠位部の心筋には狭窄のない場合の75%の血流が供給されていることを意味する.FFRは圧測定用ガイドワイヤーを用いて,最大充血時の冠動脈圧を測定することで求められる.最大充血を得るためにアデノシン三リン酸(ATP),塩酸パパベリンなどの薬剤が用いられる.ATPは静脈内運動負荷テストタリウムシンチドブタミン負荷エコー0.751.00.90.80.70.60.50.30.4FFR値陰性陽性図7FFR値と非侵襲的検査の結果についての関係〔参考文献10)より引用改変〕A B C0.740.71CT stenosis 31 ~ 49% QCA stenosis 50 ~ 69%図8 右冠動脈中等度病変を有する患者の冠動脈CT(A),冠動脈造影およびFFR(B),FFRCT(C)の比較A:冠動脈CTにて右冠動脈に中等度病変を認める.B:冠動脈造影では冠動脈CTと同部位に中等度病変を認め,FFR 0.74であり,右冠動脈領域の心筋虚血が示唆された.C:FFRCTでは0.71であり,同様に心筋虚血が示唆された.〔参考文献11)より引用改変〕