カレントテラピー 31-9 サンプル

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Current Therapy 2013 Vol.31 No.9 9895性を否定できない人は男性17.3%,女性15.4%であった2).国民健康・栄養調査における,「糖尿病が強く疑われる人」・「可能性を否定できない人」の定義では,慢性の高血糖状態を反映するHbA1cが使用されている.この点は重要であり,HbA1cの国際標準化と併せて後述する.糖尿病の大部分を2型糖尿病が占めている.低インスリン分泌能という日本人の遺伝因子に,高脂肪食・運動不足・肥満といったインスリン抵抗性増大をきたす環境因子が加わって,2型糖尿病を発症するものと考えられる.増加し続ける糖尿病患者の診療を,糖尿病を専門とする医師だけで行うことは非現実的であり,広く一般臨床の現場においても,糖代謝異常・糖尿病を早期に診断し,糖尿病合併症を含めて管理・治療する必要がある.このような状況も踏まえて,日本糖尿病学会は2010年に糖尿病の診断基準を改訂した3).糖尿病の新しい診断基準が医療関係者のみならず社会全体に認知され,従前以上に糖尿病の早期診断と早期介入が可能となり,糖尿病とその合併症が減少に転じる糖尿病が強く疑われる人8902,5002,0001,5001,00050001997年2002年2006年2007年(万人)1,370万人6806901,620万人8807401,870万人1,0508202,210万人1,320糖尿病の可能性を否定できない人図1 わが国で増加し続ける糖尿病〔参考文献1)より引用改変〕女性(%)25201510502006年2007年2008年2009年2010年2011年8.2 7.3 7.49.4 9.27.612.315.313.715.9 16.615.7男性図2糖尿病が強く疑われる人の割合の年次推移(20歳以上・性別)(2006~2011年)〔参考文献2)より引用改変〕