カレントテラピー 31-6 サンプル

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Current Therapy 2013 Vol.31 No.6 7565腎臓病のup to date― 病態に基づいた治療の最前線―企画東京大学大学院医学系研究科腎臓内科学・内分泌病態学教授南学正臣末期腎不全(end stage renal disease:ESRD)のため維持透析を余儀なくされている患者数は毎年1万人ずつ増加しており,全国で30万人を超えている.透析にかかる医療費は全医療費の約3~4%を占め,さらにESRDの母体となる慢性腎臓病(chronic kidney disease:CKD)患者は全国で1,300万人と推定されている.これらのCKD患者は,心血管疾患の高リスク群でもある.CKD患者に遭遇する機会は日常診療の現場において非常に多く,腎臓病対策は急務となっている.本特集「腎臓病の up to date ― 病態に基づいた治療の最前線」では,腎臓病の病態と治療について,最前線で活躍される先生方から,現状の治療のエビデンスについて,最新の情報をお届けいただいた.ご多忙のなか,素晴らしいご寄稿をいただいた執筆者の皆様に,この場をお借りして深く感謝申し上げる.また,特集を組む機会をいただいた監修の髙久史麿先生,編集の北村聖先生には研修医として当時の東京大学医学部附属病院第3内科をまわって以来25年にわたり常日頃暖かいご指導をいただいており,同じく監修の猿田享男先生にも腎臓内科学を専門に選んで以来学会・研究会などでさまざまなご鞭撻をいただいている.今回,このような特集を組むことができたのも,編集委員の先生方のご指導のおかげであり,心より感謝申し上げる.正しい臨床を行うためには,疾患と治療の理論的背景を理解し,さらに臨床的なエビデンスを理解したうえで,個々の患者に合わせた最適な方法を選択することが肝要である.このような状況を踏まえ,日本腎臓学会,日本透析医学会とも,活発に優れたガイドラインを発表し,あるいは作成中である.本特集は,最先端の基礎研究の成果から,実地臨床に直ちに役立つ薬剤の使用方法や腎不全治療法の選択まで,幅広く網羅した欲張りな企画である.本企画が,読者諸兄の疾患と治療に関する理解を深め,実地臨床の現場でお役に立つことを,心より願い,また確信している.エディトリアル