カレントテラピー 31-4 サンプル

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Suspected heart failureAcute onsetNon-acute onsetECGChest x-rayECGPossibly chest x-rayEchocardiography BNP/NT-pro BNP BNP/NT-pro BNP EchocardiographyECG normalandNT-proBNP<300pg/mLorBNP<100pg/mLECG ....

Suspected heart failureAcute onsetNon-acute onsetECGChest x-rayECGPossibly chest x-rayEchocardiography BNP/NT-pro BNP BNP/NT-pro BNP EchocardiographyECG normalandNT-proBNP<300pg/mLorBNP<100pg/mLECG abnormalorNT-proBNP?300pg/mLorBNP?100pg/mLECG abnormalorNT-proBNP?125pg/mLorBNP?35pg/mLECG normalandNT-proBNP<125pg/mLorBNP<35pg/mLHeart failure unlikelyHeart failure unlikelyEchocardiographyIf heart failure confirmed,determine aetiology andstart appropriate treatment図1心不全診断における診断ツール急性期での病態把握では,呼吸困難に繋がる左室拡張末期圧が重要である.初期初動の非侵襲的指標として,心エコー図を重視する.〔参考文献1)より引用改変〕ドエンドポイントのみならず,症状の改善や心不全入院の抑制に置くべきと主張された.心不全急性期では,遠隔期予後を語る前に,まずは目の前の徴候を改善させることが重要である-当然といえば当然の対処を求めるようになった.急性期での病態把握では,目の前の血行動態,特に呼吸困難に繋がる左室拡張末期圧が重要であり,初期初動の非侵襲的指標として心エコー図の役割を大いに復権させた(図1)1).一方,B型ナトリウム利尿ペプチド(BNP)は,血行動態(心室壁ストレス)のみならず,心筋障害や修飾要因の影響を多分に受けた雑多な指標である.バイオマーカーとしての簡便性は評価できるが,臨床的意義を整理することが求められる3).Ⅱ急性増悪イベントからみた心不全長期予後への介入心不全予後を改善させる戦略は,主に慢性期管理の観点から語られてきた.まず,そもそも心臓病にさせないという,予防の観点である.次に,慢性的な心不全病態の進行速度を緩徐にさせる治療法である.レニン・アンジオテンシン・アルドステロン遮断薬とβ遮断薬,さらには心臓再同期療法が推進役であった.しかし,スタチンですら有用性を実証できなかった4)経緯から,新たな治療法の登場に赤信号が点る.ならば,介入の視点を変える必要があろう.急性増悪イベントにより生じたダメージは,その軽減後にも心不全状況を基点には快復させず,そのCurrent Therapy 2013 Vol.31 No.43579