カレントテラピー 31-4 サンプル page 22/30
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治療薬解説主要評価項目:脳卒中または全身性塞栓症(%)1004ワルファリンPatients with EventNo. at Riskアピキサバンワルファリン8060402032100 6 12 18 24 3000 6 12 18 24 309,1209,081ハザード比, 0.79(95%C....
治療薬解説主要評価項目:脳卒中または全身性塞栓症(%)1004ワルファリンPatients with EventNo. at Riskアピキサバンワルファリン8060402032100 6 12 18 24 3000 6 12 18 24 309,1209,081ハザード比, 0.79(95%Cl, 0.66~0.95)p=0.018,7268,6208,4408,3016,0515,9723,4643,405アピキサバン(月)1,7541,768図4ARISTOTLE試験の成績(主要評価項目-脳卒中または全身性塞栓症-)〔参考文献17)より引用改変〕を併用するケースでは,その投与量に注意しなければならない.本邦では,すでに整形外科領域で,下肢手術後の静脈血栓塞栓症予防に用いられているが,NVAFに対する保険適用はいまだ承認されていない.現在,CHADS2スコア2点以上のNVAF患者を対象に,ワルファリン,エドキサバン30mg/日,エドキサバン60mg/日の有効性と安全性を比較する国際共同第Ⅲ相臨床試験ENGAGE AF -TIMI 48が進行中である.Ⅴ新規経口抗凝固薬の利点と今後の課題多くの大規模臨床試験で,新規経口抗凝固薬の有効性および安全性が確立されつつある.また,サブ解析において,各抗凝固薬の臨床適応上の特徴が明らかになってきている.新規経口抗凝固薬では,食事内容による抗凝固効果への影響が少なく,効果発現の個体差もおおむね均一とされたため,服用量の微調整が不要となった.また,最高血中濃度到達時間はいずれも数時間と短く,内服後すみやかに抗凝固効果が得られる.しかしながら,半減期も12時間程度と短く,効果の消失も早いため,ワルファリンと同様あるいはそれ以上に服薬コンプライアンスが重要となる.薬剤の相互作用は,ワルファリンと比べるときわめて限定的であるが,ベラパミル,アミオダロン,イトラコナゾールといった,P -糖タンパク阻害薬あるいはCYP3A4阻害薬との併用には十分な注意が必要である.腎機能障害例および肝機能障害例では,薬剤の投与量に十分注意する必要があるが,新規経口抗凝固薬にはワルファリンと異なり拮抗薬が存在しないため,過量投与時の対処法をあらかじめ身につけておかなければならない.今後は,薬理学的特徴を十分理解したうえで,各症例に応じて,古典的あるいは新規経口抗凝固薬を使い分けていく必要があろう.参考文献1)Risk factors for stroke and efficacy of antithrombotic therapyin atrial fibrillation. Analysis of pooled data from five randomizedcontrolled trials. Arch Intern Med 154:1449 -1457,19942)是恒之宏:新規抗凝固薬の薬理作用-overview-. Heart View16:26-32, 20123)Connolly SJ, Ezekowitz MD, Yusuf S, et al;RE-LY SteeringCommittee and Investigators:Dabigatran versus warfarin inCurrent Therapy 2013 Vol.31 No.442981