カレントテラピー　31-3サンプル page 20/30

このページは カレントテラピー　31-3サンプル の電子ブックに掲載されている20ページの概要です。
秒後に電子ブックの対象ページへ移動します。
「電子ブックを開く」をクリックすると今すぐ対象ページへ移動します。

概要：
CHADS 2スコア4～60.582.223.7531.212.072.7920.430.971.411－0.270.190.450－0.11－0.44－0.20－1－0.500.511.522.533.5Worse with WarfarinBetter with WarfarinNet Clinical Benefit＝塞栓症の減少効果－1.5×頭....

CHADS 2スコア4～60.582.223.7531.212.072.7920.430.971.411－0.270.190.450－0.11－0.44－0.20－1－0.500.511.522.533.5Worse with WarfarinBetter with WarfarinNet Clinical Benefit＝塞栓症の減少効果－1.5×頭蓋内出血の増加図2ワルファリンにおけるNet ClinicalBenefit〔参考文献2）より引用改変〕僧帽弁狭窄症もしくは機械弁非弁膜症性心房細動CHADS2スコア心不全高血圧年齢≧75歳糖尿病脳梗塞やTIAの既往≧2点1点1点1点1点2点1点その他のリスク心筋症65≦年齢≦74女性冠動脈疾患甲状腺中毒ワルファリンINR2.0～3.0推奨ワルファリン70歳未満INR2.0～3.070歳以上INR1.6～2.6ダビガトラン推奨ワルファリン70歳未満INR2.0～3.0考慮可70歳以上INR1.6～2.6ダビガトラン推奨ワルファリン70歳未満INR2.0～3.070歳以上INR1.6～2.6考慮可ダビガトラン図32011年8月12日にWeb上に公開された「心房細動における抗血栓療法に関する緊急ステートメント」〔日本循環器学会：「心房細動における抗血栓療法に関する緊急ステートメント」〕ようにCHADS2スコア2点以上では明らかなbenefitを示すが，0，1点ではその優位性は有意でなくなる．一方，ダビガトランでは脳梗塞の予防効果はワルファリンと同等あるいはそれ以上であり，頭蓋内出血は300mg/日で59％，220mg/日で70％と著明に減少することからCHADS2スコア1点でもclinical benefitは保たれると考えられる．2日本循環器学会による緊急ステートメント日本循環器学会ガイドラインは，2011年8月，Web上に公開したガイドラインにおいて，ダビガトランの適応を図3のように示した．上記のNetClinical Benefitより，ワルファリンでは従来よりCHADS2スコア1点で考慮可，2点以上で推奨としていたが，ダビガトランでは1点以上を推奨とした．ただし，市販直後調査でも示されたように腎機能障害，高齢者，併用注意薬の使用，消化管出血の既往などの症例で大出血や死亡例が出現していることから，使用前および使用後定期的にクレアチニンク88Current Therapy 2013 Vol.31 No.3326