カレントテラピー 31-2サンプル page 11/34
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表4日常臨床における家庭血圧あるいは24時間血圧測定の指針(米国高血圧学会指針)Office Blood Pressure>140/90mmHg in low-risk patients(no target organ disease)>130/80mmHg in high-risk patients(target....
表4日常臨床における家庭血圧あるいは24時間血圧測定の指針(米国高血圧学会指針)Office Blood Pressure>140/90mmHg in low-risk patients(no target organ disease)>130/80mmHg in high-risk patients(target organ disease.diabetes)Self-monitored BP<125/75mmHgSelf-monitored BP>125/75 and<135/85mmHgPerform ambulatory BP monitoringSelf-monitored BP>135/85mmHg24-hour BP<130/80mmHg24-hour BP>130/80mmHgInitiate antihypertensive therapyPerform self/home or ambulatory BP monitoring<Target BP>Target BPNon-drug therapyRepeat self/home BP every 3 monthsRepeat ambulatory BP every 1-2 yearsMaintain present therapyChange antihypertensivetherapy to improve control(ABP target<130/80mmHg)(Self BP target<135/85mmHg)〔参考文献17)より引用改変〕Ⅴその他の問題治療抵抗性高血圧を扱ううえで重要となるその他の問題として,以下の2点を追記する.1薬剤による血圧上昇・降圧薬コンプライアンス不良薬剤のなかには血圧上昇を引き起こす,あるいは降圧効果を減弱させるものがある.特にNSAIDsの使用頻度は高い.また,高齢者では服用薬剤数の増加が薬剤コンプライアンスの低下につながる.特に3剤以上の使用で服用率は顕著に低下する.また,認知症,一人暮らし,高齢夫婦世帯などの問題は,薬剤コンプライアンスの低下に輪をかける.これらの問題に対して合剤により薬剤数の軽減を図ることは,合理的な対策のひとつである.またコンプライアンスの改善には薬剤師あるいは社会的サポートも欠かすことのできない重要な要素である.2二次性高血圧二次性高血圧,特に粥状硬化に伴う腎血管性高血圧や,原発性アルドステロン症,睡眠時無呼吸症候群は治療抵抗性高血圧の際には配慮すべきである.詳細は他稿を参照していただきたい.Ⅵおわりに日常臨床でよく遭遇する白衣効果(白衣高血圧)であるが,その臨床的意義に関してはいまだ不明な部分が多い.持続性高血圧ほどのリスクがないということは明らかであるが,はたして無害かどうかは結論し難い.注意深く経過観察し,介入すべきタイミングを逃さないように努めたい.参考文献1)Pickering TG, Hall JE, Appel LJ, et al:Recommendations forblood pressure measurement in humans and experimentalanimals:part 1:blood pressure measurement in humans:astatement for professionals from the Subcommittee of Professionaland Public Education of the American Heart AssociationCouncil on High Blood Pressure Research. Circulation111:697-716, 200514Current Therapy 2013 Vol.31 No.2126