カレントテラピー 30-8 サンプル

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原疾患タンパク尿区分A1 A2 A3糖尿病高血圧腎炎多発性嚢胞腎移植腎不明その他GFR区分(m L /分/1.73m 2)G1G2G3aG3b尿アルブミン定量(mg/日)尿アルブミン/Cr比(mg/gCr)尿タンパク定量(g/日)尿タンパク/Cr比(g....

原疾患タンパク尿区分A1 A2 A3糖尿病高血圧腎炎多発性嚢胞腎移植腎不明その他GFR区分(m L /分/1.73m 2)G1G2G3aG3b尿アルブミン定量(mg/日)尿アルブミン/Cr比(mg/gCr)尿タンパク定量(g/日)尿タンパク/Cr比(g/gCr)正常または高値正常または軽度低下軽度~中等度低下中等度~高度低下>9060~8945~5930~44正常微量アルブミン尿顕性アルブミン尿30未満30~299 300以上正常軽度タンパク尿高度タンパク尿0.15未満0.15~0.49 0.50以上G4高度低下15~29末期腎不全G5<15(ESKD)重症度のステージはGFR区分とタンパク尿区分を合わせて評価する.重症度は原疾患・GFR区分・タンパク尿区分を合わせたステージにより評価する.CKDの重症度は死亡,末期腎不全,心血管死亡発症のリスクを緑■のステージを基準に,黄■,オレンジ■,赤■の順にステージが上昇するほどリスクは上昇する.〈KDIGO CKD guideline 2012を日本人用に改変〉アルブミン尿A1 A2 A3正常微量アルブミン尿顕性アルブミン尿(ネフローゼ)アルブミン排泄量(mg/24h)<3030~299≧300≧2,000アルブミン・Cr比(mg/gCr)<3030~299≧300≧2,000タンパク尿正常軽度高度(ネフローゼ)表タンパク排泄量(g/24h)<0.15 0.15~0.49≧0.50≧3.5CKD重症度分類とアルブミンタンパク・Cr比(mg/gCr)<0.150.15~0.49≧0.50≧3.5尿の定義試験紙法での目安(-)~(±)(-)~(2+)(1+)~(3+)(3+)~(4+)〔CKD診療ガイド2012より引用一部改変〕蓄尿を要することには変わらない.これらの代用として行われるのが,尿中アルブミン・クレアチニン比(urine albumin creatinine ratio:ACR)の測定である.ACRの結果はmg/gあるいはmg/mmolで表記され,1mg/g=0.113mg/mmolに相当する.ACRの測定は随時尿でも実施し得るが,早朝第一尿が望ましい.異常値であった場合には,さらに2回の測定を繰り返す,あるいは24時間蓄尿を行い確認する必要がある.尿中クレアチニン排泄量には性差(男性>女性),人種差(アフリカ系アメリカ人>白人),年齢差(若年者>高齢者)がある.また消耗性疾患により骨格筋量が減少すると低下する.そのため,正常値の判定においては性差を考慮する必要がある1),2).微量アルブミン尿(microalbuminuria),顕性アルブミン尿(macroalbuminuria)の定義を表に示した.“微量アルブミン尿”は元来,糖尿病性腎症発症を予知する早期の指標として,24時間蓄尿において30mg/24h以上300mg/24h未満と定義づけられた.しかしながら,30mg/24h未満の「超微量」域であっても,CVDリスクが上昇する.「微量」という文言は,あたかも軽症であるかのような印象を付Current Therapy 2012 Vol.30 No.87379