カレントテラピー 30-6サンプル page 16/30
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概要:
表日本で行っている腹腔鏡下肥満外科術式比較チャート食事制限+栄養吸収阻害減量の原理(胃と腸の手術)図食事制限のみ(胃だけの手術)術式胃バイパス術スリーブ・バイパス術スリーブ状胃切除術胃バンディング術構....
表日本で行っている腹腔鏡下肥満外科術式比較チャート食事制限+栄養吸収阻害減量の原理(胃と腸の手術)図食事制限のみ(胃だけの手術)術式胃バイパス術スリーブ・バイパス術スリーブ状胃切除術胃バンディング術構造小さな胃嚢(20~30cc)を小腸へ吻合する.吸収量を下げるため,残った胃と小腸をバイパスする.スリーブ状胃切除と同様な細長い胃を作る.十二指腸は最初の部分で切られ,小腸と吻合される.切った胃は取り出す.細長い胃を作る(60~100cc).小腸との吻合はない.切った胃は取り出す.調節可能なシリコンのリング(バンド)を胃の上部に巻きつけて,小さな胃(15~30cc)に分割する.機序・食事摂取制限と中等度の栄養吸収阻害体重減少・超過体重減少率70%・平均40~50kg程度の減量可能性のある合併症・術死率・嘔気・嘔吐・ダンピング症候群・吻合部狭窄・潰瘍・腸閉塞・貧血・ビタミン・ミネラル欠乏・縫合不全手術死亡率:0.1~0.2%・食事摂取制限と中等度の栄養吸収阻害・超過体重減少率60~70%中期(2年)・平均40~50kg程度の減量・嘔気・嘔吐・胸焼け・吻合部狭窄・腸閉塞・栄養・ビタミン欠乏・縫合不全手術死亡率:0.1~0.2%・食事摂取制限のみ・栄養吸収阻害はない・超過体重減少率60%中期(2年)・平均40kg程度の減量・嘔気・嘔吐・胸焼けがかなり多い・不十分な体重減少・重度の肥満の場合は追加手術が必要となる・縫合不全手術死亡率:0.1~0.2%・食事摂取制限のみ・唯一の調整可能な手術・超過体重減少率50%・術後の努力を最も必要とする・平均25~30kg程度の減量・嘔気・嘔吐・ゆっくりした体重減少・不十分な体重減少・バンドのスリップ・バンドの胃の中への迷入・感染・ポートのトラブル・器具の機能不良術後後期の再手術率は5~20%と高い手術死亡率:0.08%術後入院期間(当院の場合)3日3日3日1日仕事復帰1~3週1~3週1~3週2日手術時間(当院の場合)2時間3時間1.5時間1時間推奨適応・その他米国で最も多く行われている手術.通常の方法では残胃の検査ができなくなる.切った胃は取り出すため,通常の胃の検査ができる.糖尿病に対しての効果がきわめて高い.サプリメントを術後継続必要.新しい手術方法であり,術後長期間の効果は不明.新しい手術方法であり,術後長期間の効果は不明.バイパスに比べると糖尿病などの合併疾患治癒率は低い.術後に継続的に運動ができて,食事の制限をきちんと守れる方.再手術率が5~20%程度ある.バンドの調節のため頻回の来院が必要.バイパスに比べると糖尿病などの合併疾患治癒率は低い.Ⅲ肥満手術の種類と適応現在多く行われている手術は4種類ある.術式の違いについては表に示す.手術は内科的治療に抵抗性の肥満症に対して行われるのが原則である.米国国立衛生研究所(NIH)や米国肥満・代謝外科学会(ASMBS)では手術適応を1BMI 40以上,2BMI 35以上で肥満に起因する疾患を一つ以上もつものとしている2).しかし現在ではNIHのサイトにも“This statement is more than five years old74Current Therapy 2012 Vol.30 No.6556