カレントテラピー 30-5 サンプル

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化学療法と放射線療法試験年年Stageregimen症例数5年DFSp値5年OSp値IMPACT1995Ⅱ-Ⅲ5-FU/LV73671%p<0.000183%0.029手術単独75762%(3年EFS)78%(3年)NSABP C -041999Ⅱ-Ⅲ5-FU/LV69165%0.0474%0.075 -FU/LE....

化学療法と放射線療法試験年年Stageregimen症例数5年DFSp値5年OSp値IMPACT1995Ⅱ-Ⅲ5-FU/LV73671%p<0.000183%0.029手術単独75762%(3年EFS)78%(3年)NSABP C -041999Ⅱ-Ⅲ5-FU/LV69165%0.0474%0.075 -FU/LEV69160%70%NSABP C-062006Ⅱ-ⅢUFT/LV78167%0.9679%0.95-FU/LV77068%79%X-ACT2005ⅢCapecitabine1,00464%0.1281%0.055-FU/LV98361%(3年)78%(3年)MOSAIC2009ⅡFOLFOX445184%0.25887%0.9865 -FU/LV44880%87%(6年)ⅢFOLFOX467266%0.00573%0.0235 -FU/LV67559%69%(6年)PETACC-32009ⅢFOLFIRI1,48557%0.10674%0.0945-FU/LV1,49754%71%ACCORD022009ⅢFOLFIRI20051%0.2261%0.265-FU/LV20060%(3年)67%NSABP C -082011Ⅱ-ⅢmFOLFOX6+Bev1,33477%0.15-mFOLFOX61,33876%(3年)-N0147 2011ⅢmFOLFOX6+Cetu 909 72%0.22-表主な結腸癌術後補助化学療法のmFOLFOX6 955 76%(3年)-無作為化比較試験Ⅲ分子標的治療薬との併用近年,切除不能進行・再発大腸癌においてすでに延命効果を示している分子標的治療薬を,術後補助化学療法へ応用した大規模試験の結果が相次いで発表された.StageⅡ/Ⅲの結腸癌を対象として抗血管内皮増殖因子(vascular endothelial growth factor:VEGF)抗体薬であるベバシズマブのmFOLF-OX6療法に対する上乗せ効果を検討したNSABP12C-08試験)では,DFS(HR=0.89,95%CI:0.76~1.04,p=0.15),OS(HR=0.96,95%CI:0.79~1.15,p=0.64)ともに両群間に有意差はみられなかった.同様にFOLFOXまたはXELOX療法に対してベバシズマブ13を上乗せしたAVANT試験)では,3年DFSにおいてむしろベバシズマブ併用群が下回る結果であった.また,stageⅢ結腸癌を対象に抗上皮増殖因子受容体(epidermal growth factor receptor:EGFR)抗体薬であるセツキシマブをmFOLFOX6療法に併用14したN0147試験)では,KRAS野生型例の3年DFSがmFOLFOX6群で75.8%,mFOLFOX6+セツキシマブ群で72.3%とセツキシマブ併用による優越性は認められなかった(表).以上から,現時点では術後補助化学療法としての分子標的治療薬が予後を改善するというデータは得られておらず,むしろ否定的である.現在,カペシタビンに対するベバシズマブの上乗せ効果を検討するQUASAR 2試験,FOLFOX4に対してセツキシマブを併用するPETACC -8試験などが進行中であるが,これらの試験結果により分子標的治療薬の位置づけが変わることは難しいと思われる.Ⅳ直腸癌の術後補助化学療法欧米では下部直腸癌に対しては術前または術後に化学放射線療法を行うことが一般的であり,術後補助化学療法単独の第Ⅲ相試験の報告は非常に少ない.一方,本邦では経口5-FU系抗癌剤,特にUFTを用いた臨床試験が複数行われてきた.2002年に報告さ15れたTAC -CR試験)では,stageⅡ/Ⅲの直腸癌例を対象に手術単独と術後UFT療法が比較され,UFT群で5年DFSが有意に延長した(73.6%vs.1042.4%,p=0.0016).同様にNSAS -CC試験)でも,Current Therapy 2012 Vol.30 No.543359