カレントテラピー 30-2 サンプル page 8/26
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ストレスと疾患:各種疾患をストレスの視点から理解し治療する受診.主治医は診察後に「うつ病ですね.早く気づいてよかったですね.この病気は休養が一番大切です.薬も効きますから半年ほどで復職できますよ」と診....
ストレスと疾患:各種疾患をストレスの視点から理解し治療する受診.主治医は診察後に「うつ病ですね.早く気づいてよかったですね.この病気は休養が一番大切です.薬も効きますから半年ほどで復職できますよ」と診断し,「2カ月の診断書を書きます」といって休むことを勧めてくれた.疲労が強い大山さんは「休めば回復するのであれば休む」と決めた.主治医は産業医に返事を書いた.彼は診断書を職場に提出するとともに,産業医に連絡した.産業医は人事部長宛に「長時間労働の面談で,1名がうつ病と考えられたので,専門医を紹介した.主治医からうつ病だから数カ月間程度の休養が必要だという報告を受けた」という意見書を書いた.人事部長は産業医から「うつ病の疑い」があるので「専門医を受診させた.その結果,うつ病と診断され診断書が出た」という意見書を受けた.そこで対応(事後措置)を検討した.主治医から出た「2カ月の休養加療を必要とする」という診断書を見て,療養に専念するように上司を通して大山さんに伝えた.また,人事部長は職場に1名のアルバイトの手配をした.Ⅴ個人が行うストレス・コントロール肉などに過剰サインが出る.最初は体に現れやすい.胃痛や下痢,頭痛,肩こり,目の疲れなどだ.あるいは心のサインである「イライラしやすい,落ちつかない,落ち込んだ気分になる,感情的になりやすい,何かに追われている感じがする」などから気づくことが大事である.その後,休養や睡眠を十分取る.強度のストレスであれば,家族や友人などへ相談する.また各人に合わせたストレス解消法を行うのも良い.参考文献1)原谷隆史,川上憲人,荒記俊一:日本語版NIOSH職業性ストレス調査票の信頼性及び妥当性.産業医35(臨時増刊):S214,19932)Holmes TH, Rahe RH:The Social readjustment rating scale.J Psychosom Res 11:213-218, 19673)夏目誠,村田弘,杉本寛治ほか:勤労者におけるストレス評価法(第1報)―点数法によるストレス度の自己評価の試み―.産業医学30:266 -279,19884)Homles TH, Masuda M:Life change and Illness Susceptibility.In:Doherenwend BS, Doherend BP,(ed):Stressful LifeEvents:Their nature and effects. pp45-72, J. Willey, NewYork, 19745)夏目誠:勤労者のストレス評価法(第2報)―ストレスドック受検者の1年間における体験ストレス点数の合計点とストレス状態や精神障害との関連から―.産衛誌42:107 -118,2002基本は「過剰ストレス状態」にあるかどうかの,「気づき」にある.周囲からの指摘も有効である.過剰なストレス状態になると,胃腸や皮膚,呼吸器,筋Current Therapy 2012 Vol.30 No.29911