カレントテラピー 30-2 サンプル

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個人要因仕事のストレッサーストレス反応疾病仕事外の要因緩衝要因図1NIOSHの職業性ストレスモデル〔参考文献1)より引用.原谷らの翻訳〕健常群=538人精神障害群=888人350300312332 331306250200218237 247223179....

個人要因仕事のストレッサーストレス反応疾病仕事外の要因緩衝要因図1NIOSHの職業性ストレスモデル〔参考文献1)より引用.原谷らの翻訳〕健常群=538人精神障害群=888人350300312332 331306250200218237 247223179246150100500全体20歳代30歳代40歳代50歳代図21年間における体験ストレス点数の合計点の健常群と精神障害群の比較いずれも0.1%で精神障害群が1年間における体験ストレス点数の合計点が有意に高い.項目ごとの平均値を求め,ライフイベント得点(lifechange unit score:LCU得点.われわれはストレス点数と仮称)とし,その尺度を社会的再適応評価尺度(social readjustment rating scale:SRRS)とした.得点が高いほどストレス度は強い.すなわち生活の出来事が起こったとき,対象者が変化後の状態に再適応するのに要するエネルギー総量を点数で求めたものである.われわれ3)は勤労者のストレス度を知るために,SRRSの内容を日本の勤労者の実情に合うように,一部改変し,勤労者に多くみられる18のストレッサーを追加した65項目からなる勤労者ストレス調査表を作成した.その後これを活用し,1,630人の勤労者(男性1,322人,女性308人)を対象に調査を行い,全体・性・年齢・職種・ポスト別のストレス点数を求め報告してきた.ストレス点数は,「配偶者の死」が83点でトップであり,次いで「会社の倒産」が74点,「親族の死」が73点,「離婚」が72点と続く.すなわち,対象喪失が最も強いストレッサーであった.さらには,「多忙による心身の過労」の62点や「仕事上のミス」の61点,「会社の建て直し(リストラ)」や「会社が吸収合併される」の59点のように,職場ストレスが高得点を示していた.Holmesら4)は体験したLCU得点の合計点数が高くなれば,疾患発症につながりやすいと報告した.われわれ5)は,大阪府立こころの健康総合センターに開設されたストレスドックにて受検した勤労者1,426人(男性845人,女性581人)の,ドック受検前1年間における体験したストレッサーのストレス点数の合計を求め,精神障害との関係を検討した.図2に示したように健常群(538人)の218点に対して精神障害群(888人)のそれは312点であり0.1%Current Therapy 2012 Vol.30 No.2979