カレントテラピー 30-10 サンプル

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概要:
表3Clofarabine試験,対象参加人数CR率,95%CI CR+CRp寛解期間,生存期間期間,観察期間中央値(月)投与方法文献単剤,救援3938%, 23~55%54%40mg/m 2 x533)+Ara-C,救援2924%, 10~44%41%3, 6, 1440mg/m....

表3Clofarabine試験,対象参加人数CR率,95%CI CR+CRp寛解期間,生存期間期間,観察期間中央値(月)投与方法文献単剤,救援3938%, 23~55%54%40mg/m 2 x533)+Ara-C,救援2924%, 10~44%41%3, 6, 1440mg/m 2 x5+Ara-C 1g/m 2 x534)+Ara-C,未治療,高齢6052%, 38~65%60%8, 10, 1840mg/m 2 x5+Ara-C 1g/m 2 x535)+/-Ara-C352NA, 6.6 vs. 6.3, 5.9 vs. 6.440mg/m 2 x5+Ara-C 1g/m 2 x51)単剤,未治療,高齢6629%, 18~41%48%6, 5, NA30mg/m 2 x536)薬剤症例数CR率CR+PR+HI生存率文献Azacitidine919%(4~17%)45%19mo. vs. 13mo.(control)Silverman 37)Decitabine75?11%16%ほぼ同等Kantarjian 38)Decitabine2914%(4~32%)31%7.5 mo.Lubbert 39)Decitabine6439%(27~52%)N/AN/AKantarjian 40)Low-dose 27 7%(1~24%)26%N/A Cashen 41)表4Decitabine脱メチル化薬治療症例数CR率CR+PR+HI生存率文献Azacitidine+phenylbutyrate3114%36%N/AGore 42)Decitabine+valproric acid 54 40%50%6 mo. Garcia -Manero 43)表5Azacitidine+valproric acid+ATRA 53 33%52%8 mo. Soriano 44)主なエピゲネティック治療(disease -free survival:DFS)などは延長を示さなかった8).ところが,フランスでは用量を減らして上乗せ効果を検討したところ,明らかにDFSの延長を認めた9).日本での臨床試験の結果は,急性前骨髄球性白血病(acute promyelocytic leukemia:APL)をはじめとしてCD33の多く発現しているAMLで長期生存者が得られていたこと,用量設定に問題があったことなどを考慮して,再度試験のやり直しが考えられている.ⅤFLT3阻害剤AMLの特徴的な遺伝子変化として,FLT3遺伝子のtandem duplicationが知られている.この遺伝子はチロシンキナーゼであるのでその阻害剤は開発しやすく,事実,第Ⅱ相試験まで進行している薬剤がいくつか存在している.そのうちAC220は単剤で完全寛解が得られており10),きわめて有望である.ただし,長期に使用していると耐性化が生じる.この理由はFLT3遺伝子のさらなる変異であることがわかり,なおさらこの遺伝子の異常が,白血病化の原因であることを示唆することとなった11).Ⅵ細胞分裂装置阻害剤急性白血病の特徴を一言で表すならば,急速な細胞分裂,倍加であると考えられる.したがって,分裂期,分裂装置を阻害する薬剤は適応しやすい.近年の生物学的解明により,ここでもキナーゼが関与していることがわかり,aurola kinaseおよび,polo -like kinaseの阻害剤が開発されている.表1に挙げた薬剤はいずれも単剤での第Ⅱ相試験で有効性が確率されており,日本でも試験が開始されている.Rigosertibは,in vitroではpolo -like kinaseだけではなく,PI3-K/AKT阻害も判明している薬剤である.MDSでの開発も進行しており,無効造血を阻害することで異常クローンを抑えることを期待している.90Current Therapy 2012 Vol.30 No.101076