カレントテラピー 30-1 サンプル

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AB平均坐位血圧の推移尿アルブミン/クレアチニン比の変化率(mmHg)140130収縮期血圧(%)至適降圧治療+アリスキレン10至適降圧治療+プラセボ12011010090807060-2024至適降圧治療+アリスキレン至適降圧治療+プ....

AB平均坐位血圧の推移尿アルブミン/クレアチニン比の変化率(mmHg)140130収縮期血圧(%)至適降圧治療+アリスキレン10至適降圧治療+プラセボ12011010090807060-2024至適降圧治療+アリスキレン至適降圧治療+プラセボ拡張期血圧6 8 10 12 14 16 18 20 22 24(週)0-10-20-30-20 2 4 6 8 1012141618202224(週)図4高血圧合併2型糖尿病性腎症患者が対象のAVOID試験における平均坐位血圧の推移(A)と尿中アルブミン/クレアチニン比(UACR)の平均変化率の推移(主要評価項目)(B)アリスキレン追加投与により尿アルブミン排泄率が有意に減少した.アリスキレンの用量は1?12週が1 5 0 m g,1 2 ? 2 4週が3 0 0 m gであった.〔参考文献8)より引用改変〕A血漿BNPの変化量(pg/mL)0n=146n=156-20-40-60P<0.05-80B尿中アルドステロンの変化量(pmol/日)0n=156 n=146-2-4-6-8-10p=0.015アリスキレンプラセボ図5高血圧を合併した心不全患者対象のALOFT試験での血漿BNP(A)と尿中アルドステロン(B)心不全の標準的治療(ACE阻害薬またはARBと,β遮断薬を服用)を受けている心不全患者にアリスキレン追加投与の効果を検討した試験である.アリスキレンの追加投与により,血漿BNP(A)と尿中アルドステロン(B)が有意に低下した.〔参考文献10)より引用改変〕尿病患者における血管機能を改善することを示しており,糖尿病患者において,アリスキレンが腎保護効果のみならず抗動脈硬化作用を発揮することを示唆している.Ⅴアリスキレンの心保護効果アリスキレンの心保護効果についてもいくつかの臨床研究が報告されている.高血圧をもつ安定心不全患者を対象としたALiskiren Observation of10heart Failure Treatment(ALOFT)試験)では,心不全の標準治療(ACE阻害薬あるいはARBのどちらかの薬剤を必ず服用)を受けている患者に,アリスキレン150mg/日を追加投与し,安全性(主要評価項目)とバイオマーカーに対する効果について検討した.アリスキレン投与とプラセボ投与間で有害事象(腎機能障害,症候性低血圧,高カリウム血症)の発現に差はみられず,心不全患者におけるアリスキレン投与の安全性が示された.さらに,アリスキレンの追加投与によりPRA低下のみならず,血漿BNPと尿中アルドステロンが有意に減少し,心不全治療におけるアリスキレン投与の有効性を示唆している(図5).一方,従来のRA系阻害薬とアリスキレンの併用が有益であることを支持しない成績も報告されている.ALiskiren in Left ventriculAr hypertrophY11(ALLAY)試験)では高血圧患者を対象にアリス66Current Therapy 2012 Vol.30 No.166