カレントテラピー 30-1 サンプル

カレントテラピー 30-1 サンプル page 17/30

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アンジオテンシノーゲンレニンアンジオテンシンⅠキマーゼACE直接的レニン阻害薬ACE阻害薬アンジオテンシンⅡAT2受容体AT1受容体ARB抑制促進高血圧,血管内皮障害,動脈硬化,脳卒中,心肥大,心不全,腎障害,イン....

アンジオテンシノーゲンレニンアンジオテンシンⅠキマーゼACE直接的レニン阻害薬ACE阻害薬アンジオテンシンⅡAT2受容体AT1受容体ARB抑制促進高血圧,血管内皮障害,動脈硬化,脳卒中,心肥大,心不全,腎障害,インスリン抵抗性図1RA系カスケードにおけるアリスキレンの阻害部位アリスキレンはACE阻害薬やARBよりも上流レベルでRA系カスケードを抑える.ベースラインからの血圧(平均変化量)の推移(週)ベースライン2 4 6 8 12 16 20 24 28 32 36 40 44 48 5201.アリスキレン漸増75mg→150mg2.アリスキレン漸増150mg→300mg-53.Ca拮抗薬もしくは利尿薬の追加-10-15-20-25(mmHg)1 2 3用量調節期用量固定/併用治療期拡張期血圧収縮期血圧図2日本人高血圧患者におけるアリスキレンの降圧効果本態性高血圧患者(345例)に,8週間の用量調節期と44週間の用量固定/併用治療期の52週にわたって治療を行った.用量調節期はアリスキレン75mgより開始して,2,4,6週目に拡張期血圧が90mmHgを超える場合には,150mg,300mgへ段階的に増量した.用量固定/併用治療期の8週後からは6週時の投与量を維持し,拡張期血圧が90mmHgを超えた場合には,利尿薬,Ca拮抗薬,または両薬剤を併用投与した.〔参考文献4)より引用改変〕PRAとアンジオテンシンⅠは増加する.高血圧患者において,PRAが心筋梗塞のリスク因子であることを示唆する成績が報告されているので2),アリスキレンによるPRA低下の臨床的意義に注目が集まっている.しかしながら,現状ではその点については明らかになっていない.Ⅲアリスキレンの降圧効果の特徴と安全性アリスキレンは,ヒトでの血中半減期が長く(約40時間),殆ど体内で代謝を受けず,投与量の約0.6%が尿中に,約91%が糞中に排泄される.アリスキレンの降圧効果は用量依存的であり(図2),降圧効果は24時間にわたり持続するので,夜間高血圧や早朝高血圧に対する有用性が期待される(図3)3)?6).64Current Therapy 2012 Vol.30 No.164