カレントテラピー 30-1 サンプル page 13/30
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高血圧の診断―新たな概念と臨床的意義(g/m 2)35030025020015010050心臓左室重量係数r=0.31,p<0.001005101520家庭収縮期血圧の日間変動(mm)2.00r=0.23,頸動1.75 p<0.001脈内1.50膜中1.25膜複1.00合体.75.50.....
高血圧の診断―新たな概念と臨床的意義(g/m 2)35030025020015010050心臓左室重量係数r=0.31,p<0.001005101520家庭収縮期血圧の日間変動(mm)2.00r=0.23,頸動1.75 p<0.001脈内1.50膜中1.25膜複1.00合体.75.50.2505101520家庭収縮期血圧の日間変動(mg/gCr)尿中3.5 r=0.20,アル3.0p<0.001ブミ2.5ン排2.0泄(1.51.0換).5.005101520家庭収縮期血圧の日間変動log変図2家庭血圧により日間変動は高血圧性臓器障害と関連を認めた〔参考文献13)より引用改変〕高血圧臓器障害との関連を認めている(図2)13).しかしながら,何日間,あるいは何度の測定回数から求める標準偏差が有用であるのか,または標準偏差を異常ととる値はいくつからとするのかということは不明である.Ⅴ長期血圧変動性外来血圧の日間変動とは,すなわち外来受診時ごとに測定される血圧の変動を意味する.このような概念と臨床的意義は,以前より報告されているが,2010年にRothwellらが『Lancet』誌に,大規模臨床試験のデータを用いたサブ解析を行い発表した後,再度注目されるようになり,以後報告が相次ぐようになった.Rothwellらは,一過性脳虚血発作(transientischemic attacks:TIA)の既往がある患者を対象にした,UK transient ischemic attack aspirin(UK -TIA)試験において,4カ月に1回,少なくとも7回の外来血圧測定を行われているものを対象に解析を行った14).その結果,外来での収縮期血圧変動〔標準偏差:standard deviation(SD)〕は脳卒中発症の有意な予測因子であった.これは,従来評価されてきた平均外来収縮期血圧と独立した予測因子となり,降圧治療の有無とは無関係であり,外来血圧測定回数が多いほどこの予測能は増大した.拡張期血圧との関係は認められなかった.Muntnerらは,Third National Health and NutritionExamination Survey(NHANESⅢ)のデータを用いて,一般住民においても,Visit -to -visitVariabilityが予後予測因子になるかどうかを検討した15).しかしながらこの研究では,Rothwellらのような2年間という長期的な変動ではなく,最大でも48日間で,わずか3回の状況でのVisit - to - visitVariabilityである.平均フォローアップ期間は14年間で,エンドポイントは全死亡であった.収縮期血Current Therapy 2012 Vol.30 No.12727