カレントテラピー 35-2 サンプル

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Current Therapy 2017 Vol.35 No.2 79治療薬解説177作用が認められることが報告されている16),17).抗腫瘍免疫応答におけるTregの意義は,抗CTLA - 4 抗体の項でも述べたように,初期の抗CD25抗体の投与によるTregの除去やFoxP3を標的とした遺伝子改変マウスを用いたTreg除去により腫瘍退縮が実証されたことから明らかになっている.ヒトでは,抗CD25抗体(daclizumab)やジフテリア毒素融合IL- 2製剤などを用いた臨床試験が実施された.しかし,CD25は活性化T細胞にも発現がみられるため,抗CD25抗体投与によるTreg特異的な除去効果は限定的かつ選択性が低く,臨床試験においても一定の結果は得られていない18).われわれは,ヒトTregの解析において,CD45RAとFoxP3の2分子の発現からCD4+FoxP3+T細胞を3つの分画に分類している19()図3).この3分画のなかで,最も抑制活性の強いエフェクター型TregにおいてCCR4の発現が高く20),そのようなエフェクター型Tregは,がん細胞などの産生するC-C chemokineligand 22(CCL22)といったCCR4リガンドによってがん局所へ浸潤している.In vitro の検討では,抗CCR4抗体を用いることでエフェクター型Tregを選択的に除去が可能で,抗CCR4抗体を投与されたATLL患者で,Treg除去に伴いがん抗原特異的CD8+T細胞が活性化されることが明らかになっている20).事実,臨床的にモガムリズマブを投与されたATLL患者ではTregが減少したことも報告されている21).これらの結果をもとに,固形がん患者に対するモガムリズマブ投与でのTreg除去効果を期待した臨床研究も実施され,安全性,忍容性が報告されるとともに全例でエフェクター型Tregの減少が示された22).免疫チェックポイント阻害剤をはじめとする併用療法等によりがん免疫療法における今後の展開が期待される.-103 103 104 105-103 103 104 105CTLA-4+CCR4+PD-1+Tim-3+CD4+ T cell2%13%PBMCsFr.ⅠFr.Ⅲ Fr.ⅡCD45RAFoxP3Fr.ⅡCD45RAFoxP3CD4+ T cell01051041030-10301051041030-103TILs図3制御性T細胞の解析ヒトのFoxP3+CD4+T細胞はCD45RAとFoxP3分子により3つの分画に分類できる.Fr.Ⅰ:CD 45 RA+FoxP 3 low ナイーブ型T r e g 細胞(n a i v e T r e g:nTreg).Fr.Ⅱ:CD45RA-FoxP3high エフェクター型Treg細胞(effector Treg:eTreg).Fr.Ⅲ:CD45RA-FoxP3 low 非Treg細胞(non-Treg).ナイーブ型Tregは活性化し,エフェクター型Tregへと分化する.非Treg集団は,通常型T細胞が活性化に伴いFoxP3を発現するようになったもので,免疫抑制能は持たない.腫瘍組織浸潤リンパ球(TIL)の解析(下段)では,エフェクター型Tregの割合が相対的に増加している.