カレントテラピー 32-5 サンプル

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Current Therapy 2014 Vol.32 No.5 27評価法441とは言えないことが認識されてきたため6),より厳格な寛解基準として,複数の大規模臨床試験データを用いて検証を行い,index-basedとしてはDAS28ではなくSDAI, CDAIを用いること,また新しい概念としてBoolean寛解基準が提唱された(表2).Boolean寛解基準は,腫脹関節,圧痛関節,CRP,患者全般評価がすべて1以下であることが求められ,これまでの基準のなかでは最も厳格な基準として知られている9),10).Ⅳ 総合的疾患活動性指標使用時の注意点総合的疾患活動性指標は,臨床試験において全世界共通の指標として使用されているのみならず,実際に臨床現場で患者の状態判断に利用される.特に,T2T戦略では,まず目標として総合的疾患活動性指標を用いた寛解を,事情により寛解を目指すことが難しい場合には代替目標として低疾患活動性を目指して治療することが推奨(図2)されており,評価法計算式寛解低疾患活動性中等度疾患活動性高疾患活動性DAS280.56×√TJC28+0.28×√SJC28+0.7×ln(ESR)+0.014×PtGA<2.6 ≦3.2 ≦5.1 >5.1SDAI SJC28+TJC28+PhGA+PtGA+CRP ≦3.3 ≦11 ≦26 >26CDAI SJC28+TJC28+PhGA+PtGA ≦2.8 ≦10 ≦22 >22表1総合的疾患活動性指標の計算式と判定TJC:圧痛関節数,SJC:腫脹関節数,PtGA:患者全般VAS,PhGA:医師VAS臨床試験  Boolean definitions    SJC28, TJC28, PtGA, CRPすべて1以下  Index-based    SDAI(SJC28+TJC28+PhGA+PtGA+CRP)≦3.3日常臨床  Boolean definitions    SJC28, TJC28, PtGAすべて1以下  Index-based    CDAI(SJC28+TJC28+PhGA+PtGA)≦ 2.8表22011年に提唱されたACR/EULAR寛解基準活動性 RA低疾患活動性低疾患活動性維持寛解寛解維持疾患活動性に応じて治療方針を決定する症状悪化の場合は治療方針を見直す疾患活動性に応じて治療方針を決定する症状悪化の場合は治療方針を見直す主要な治療目標代替的な治療目標1-3カ月ごとに総合的疾患活動性指標を用いて評価3-6カ月ごとに疾患活動性を評価図2T2T戦略のアルゴリズム