カレントテラピー 32-10 サンプル

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80 Current Therapy 2014 Vol.32 No.101028びカルシウムの補充が必要である.日本人を対象とした多くの調査では,ビタミンD不足およびカルシウム摂取不良の頻度が高いことが明らかにされている3).現在,保険診療制度の下でビタミンD充足度の評価を行うことは困難であるため,一般的な指導として400~800単位/日のビタミンD補充を勧めることが望ましい.骨粗鬆症治療薬の選択に際しては,骨折抑制効果が実証されていること,患者の利便性および継続のしやすさ,経済性などを考慮する.以下に,代表的な骨粗鬆症治療薬(図3)の概要とその特徴および使用に際して考慮するべき点を述べる.1 ビスホスホネート製剤1)経口製剤現在広く処方されている経口ビスホスホネート製剤は,窒素含有ビスホスホネートであり,アレンドロネート,リセドロネートおよびミノドロン酸の三種類である.特にアレンドロネートとリセドロネートは骨粗鬆症治療における標準薬とみなされており,閉経後骨粗鬆症のみならず,男性骨粗鬆症あるいはステロイド性骨粗鬆症においても推奨される薬剤となっている.ミノドロン酸はその薬理学的な骨吸収抑制活性が他のビスホスホネート製剤に比べて強く,臨床における骨吸収抑制作用も他剤に比べて強い.脆弱性骨折(大腿骨近位部または椎体骨折)脆弱性骨折(大腿骨近位部および椎体骨折以外)大腿骨近位部骨折の家族歴FRAX?の10年間の骨折確率15%以上BMDがYAMの70%以上80%未満BMDがYAMの70%未満BMDがYAMの80%未満ないないある薬 物 治 療 開 始ある図1脆弱性骨折予防のための骨粗鬆症薬物治療開始基準『骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン 2011年版』によるBMD:bone mineral density(骨密度)YAM:young adult mean(若年成人平均値)FRAXR:fracture risk assessment tool〔参考文献1)より引用〕3~5年の治療骨折なし3~5年後FRAX?+BMDNOGGの介入閾値を上回るOr大腿骨近位部BMD T値≦-2.5NOGGの介入閾値以下And大腿骨近位部BMD T値>-2.5アドヒアランスの確認続発性骨粗鬆症の精査治療薬の選択を再検討治療継続休薬を考慮1.5から3年ごとにFRAX?+BMDを評価新規骨折既存椎体骨折+α通常は5年・>75歳・既存大腿骨近位部骨折・PSL7.5mg/日以上図2ビスホスホネート製剤の休薬に関するUK-NOGGの推奨UK NOGG:UK National OsteoporosisGuideline GroupBMD:bone mineral density(骨密度)〔参考文献6)より引用〕