カレントテラピー 32-1 サンプル

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Current Therapy 2014 Vol.32 No.1 69治療薬解説69(16歳以上)よりも小児(15歳以下)のほうが高い.なおウイルス残存率はH3N2でもB型でもザナミビルが他の薬剤よりも低い傾向にあると思われる6).安全性については,どのNA阻害薬も重大な副作用などは報告されていない.オセルタミビルで一時問題となった異常言動についても他の薬剤,あるいはNA阻害薬非使用例でもみられており,NA阻害薬自体によるものかどうかまだ一定の結論は得られていない.Ⅴ 個々のNA阻害薬について(各論)1 オセルタミビル(タミフルR)オセルタミビルは内服薬でカプセルとドライシロップの2種類あり,1日2回5日間内服する.1歳以上の患者で使用可能だが,10代の未成年では前述のように異常言動との関係が否定できないとして原則的に使用を控えることになっている(ただしハイリスク例などでは使用可能).一方,1歳未満では,安全性と有効性が確立されていないという理由で原則として日本では使用しないことになっているが,米国では最近使用が認められるようになった.2008-09年シーズンにみられたAソ連型のほぼ100%がH275Y変異(H274Y変異と表記することもある)のため,本薬に耐性化し,特に小児で有効性が低下した(図2)10),11).しかし2009年にパンデミック型のAH1N1pdm型ウイルスが出現してからはAソ連型が消え,さらに2011-12年以降は1~2%程度にH275Y変異が報告されていたH1N1pdm型も国内からほとんど消えて,現在に至るまでA型での高い有効性が戻っている(図3)15)~17).2 ザナミビル吸入薬で1日2回5日間使用する.4歳以下の小児では使用がやや困難だが,5歳位以上なら広い年齢で使用可能である.ザナミビルは吸入によってウイルスの増殖部位である気道系に直接作用し,1分程度で肺全体に高い濃度で薬が分布することがヒトで確認されている.したがって内服薬(オセルタミビル)や点滴注射薬(ペラミビル)のような血行性の薬剤よりも,全身への影響は少ないと思われる.また発売以来10年以上にわたって耐性ウイルスはあまり見つかっておらず高い有効性が保たれている.現状ではオセルタミビルが使用しにくい10代を中心とした小児や成人などでよく使われている.なおわれわれの成績からは前述のようにウイルス残存率は他の薬剤よりも低い傾向にあると考えられる.全年齢15歳以下16歳以上H3N2型2011-12年シーズンオセルタミビルザナミビルペラミビルラニナミビル17.4%(4/23)10.9%(6/55)16.7%(1/6)17.8%(8/45)21.1%(4/19)16.2%(6/37)(-)17.4%(4/23)0%(0/4)0%(0/18)16.7%(1/6)18.2%(4/22)2012-13年シーズンオセルタミビルザナミビルペラミビルラニナミビル22.7%(10/44)5.3%(1/19)12.5%(1/8)12.5%(9/72)37.0%(10/27)0%(0/11)(-)17.6%(6/34)0%(0/17)12.5%(1/8)12.5%(1/8)7.9%(3/38)B型2011-12年シーズンオセルタミビルザナミビル41.2%(7/17)10.9%(6/55)46.2%(6/13)29.2%(7/24)25%(1/4)0%(0/6)2012-13年シーズンオセルタミビルザナミビルペラミビルラニナミビル31.3%(5/16)0%(0/6)25%(2/8)25%(3/12)30%(3/10)0%(0/3)(-)33.3%(2/6)33.3%(2/6)0%(0/3)25%(2/8)16.7%(1/6)表3過去2シーズンにおける各NA阻害薬投与開始5±1日目のウイルス残存率