カレントテラピー 32-1 サンプル

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68 Current Therapy 2014 Vol.32 No.168めに,これらの薬剤による治療が開始された後は,①異常行動の発現のおそれがあること,②自宅において療養を行う場合,少なくとも2日間,保護者等は小児・未成年者が一人にならないよう配慮することについて患者・家族に対し説明を行うこと,などの重要な基本的注意が添付文書に記載されている.Ⅳ NA阻害薬の有効性と安全性NA阻害薬の有効性の指標としてわれわれ日本臨床内科医会(日臨内)のインフルエンザ研究グループでは投与開始から37.5℃未満に解熱するまでの時間(解熱時間)と投与開始5±1日目における培養法によるウイルス残存率を検討している12)~14).表2は直近2シーズンにおける4種類のNA阻害薬の解熱時間をウイルス培養で確定したAH3N2とB型について示す.H3N2の解熱時間はいずれのNA阻害薬でも平均20~30時間程度であり,薬剤による有効性の差はそれほど顕著ではない.一方,B型はH3N2に比して,どのNA阻害薬でも解熱時間が長い傾向にある6).また直近2シーズンのウイルス残存率をみると(表3),H3N2よりもB型のほうが高い傾向にあり,また成人一般名ザナミビルオセルタミビルペラミビルラニナミビル商品名リレンザタミフルラピアクタイナビル投与経路吸入内服(プロドラッグ)点滴静注吸入(プロドラッグ)用法1日2回5日間1日2回5日間単回点滴(複数回可)単回吸入用量1回10mg(2ブリスター)1回75mg(1カプセル)小児ドライシロップ1回2mg/kg(75mgまで)300mg小児10mg/kg(600mgまで増量可能)40mg(2容器)10歳未満20mg(1容器)予防投薬(保険適用外)1日1回10mg1日1回75mg(1カプセル) 未承認申請中表1NA阻害薬の種類n 平均(時間) 標準偏差H3N2型2011-12年シーズンオセルタミビルザナミビルペラミビルラニナミビル8071910127.727.527.728.114.318.830.116.02012-13年シーズンオセルタミビルザナミビルペラミビルラニナミビル89322818223.528.123.028.114.114.612.319.2B型2011-12年シーズンオセルタミビルザナミビルペラミビルラニナミビル252842437.831.6ー38.527.517.9ー23.72012-13年シーズンオセルタミビルザナミビルペラミビルラニナミビル178122946.840.632.236.028.424.516.922.6表2過去2シーズンにおける各NA阻害薬投与後の解熱時間