カレントテラピー 30-7 サンプル

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表2最近の大規模臨床試験の結果を踏まえた合併症抑制のための糖尿病治療戦略のトレンド・早期からの良好な血糖管理・低血糖を起こさない血糖管理・肥満を起こさない血糖管理・長期にわたる血糖管理・β細胞保護効果....

表2最近の大規模臨床試験の結果を踏まえた合併症抑制のための糖尿病治療戦略のトレンド・早期からの良好な血糖管理・低血糖を起こさない血糖管理・肥満を起こさない血糖管理・長期にわたる血糖管理・β細胞保護効果の期待結果がまとまるのは2013年以降の予定であるが,糖尿病の治療のあり方を左右する重要な試験といえよう.Ⅵおわりに糖尿病の治療を考えるうえで,良好な血糖管理を達成するほかに,発症初期から介入することや,血圧,脂質も含めた包括的な治療を実践することも重要であると認識されている.また,低血糖や体重増加を起こさないことが,大血管症の予防や再発抑制につながる可能性も示唆されている.最近の大規模臨床試験の結果を踏まえた合併症抑制のための糖尿病治療戦略のトレンドを表2に示す.これからの糖尿病の治療を展望したとき,「一律にどこまで血糖を管理するか」ということから,「個々の症例に応じてどのようなアプローチで血糖を含めたリスクファクター全般を管理するか」ということに,眼目が置かれるようになろう.また,正常血糖に近い水準を目指して厳格な血糖管理を行うことは,真に有益で長期予後を改善するのかどうかいまだに明らかではない部分が多い.糖尿病の罹患期間や合併症の有無によってアウトカムが変わる可能性があり,今後とも検討すべき課題と考える.参考文献1)厚生労働省:平成19年国民健康・栄養調査結果の概要.(http://www.mhlw.go.jp/houdou/2008/12/dl/h1225-5a.pdf)2)厚生労働省:平成22年国民健康・栄養調査結果の概要.(http://w w w . m h l w . g o . j p / s t f / h o u d o u /2r98520000020q b b -att/2r98520000021c0o.pdf)3)清野裕,南條輝志男,田嶼尚子ほか:糖尿病の分類と診断基準に関する委員会報告.糖尿病53:450 -467, 20104)日本糖尿病学会;糖尿病関連検査の標準化に関する検討委員会:日常臨床及び特定健診・保健指導におけるHbA1c国際標準化の基本方針及びHbA1c表記の運用指針.(http://sv40.wadax.ne.jp/~e-cme-jp/jds/hba1c20120315.pdf)5)日本糖尿病学会編:糖尿病治療ガイド2010.文光堂,東京,20106)Nathan DM, Buse JB, Davidson MB, et al;European Associationfor Study of Diabetes:Medical management of hyperglycemiain type 2 diabetes:a consensus algorithm for theinitiation and adjustment of therapy:a consensus statementof the American Diabetes Association and the EuropeanAssociation for the Study of Diabetes. Diabetes Care 32:193-203, 20097)Nathan DM, Buse JB, Davidson MB, et al;European Associationfor the Study of Diabetes:Medical management ofhyperglycaemia in type 2 diabetes mellitus:a consensusalgorithm for the initiation and adjustment of therapy:aconsensus statement from the American Diabetes Associationand the European Association for the Study of Diabetes.Diabetologia 52:17-30, 20098)日本糖尿病対策推進会議編:糖尿病治療のエッセンス2010 -2011.(http://dl.med.or.jp/dl -med/tounyoubyou/diabetesp2010.pdf)9)Yazaki Y, Kadowaki T:Combating diabetes and obesity inJapan. Nat Med 12:73-74, 200610)J -DOIT3ホームページ(http://www.jdoit3.jp/jdoit3.html)12Current Therapy 2012 Vol.30 No.7602