カレントテラピー 30-4サンプル

カレントテラピー 30-4サンプル page 20/28

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初期治療:ChEI(リバスチグミン/ドネペジル/ガランタミン)治療範囲内で忍容性のある最大用量まで増量初期無効/二次無効/忍容性が低いNo治療継続と経過観察Yes・ドネペジル→リバスチグミン/ガランタミン他のChEIに....

初期治療:ChEI(リバスチグミン/ドネペジル/ガランタミン)治療範囲内で忍容性のある最大用量まで増量初期無効/二次無効/忍容性が低いNo治療継続と経過観察Yes・ドネペジル→リバスチグミン/ガランタミン他のChEIに切り替え・リバスチグミン→ガランタミン/ドネペジル・ガランタミン→リバスチグミン/ドネペジルChEI単独治療が不適当/臨床効果が不十分すべてのChEI治療が不適当/臨床効果が不十分中等度ADではメマンチンの併用を考慮中等度ADではメマンチンへの切り替えを考慮初期無効/二次無効/忍容性が低いNo治療継続と経過観察YesChEI and/orメマンチン治療を中止図軽度?中等度ADに対する治療アルゴリズムChEI:コリンエステラーゼ阻害薬AD:アルツハイマー型認知症〔参考文献8)より引用改変〕グや用量を決定する必要がある.ドネぺジルおよびガランタミンはチトクロムP450(CYP)2D6,CYP3A4で代謝されるため,これらの酵素で代謝される薬物と相互作用をもつ可能性があり,コリン作動薬,ジゴキシン,抗コリン薬,抗うつ薬や抗真菌薬などの併用時には注意を要する.逆に,リバスチグミンおよびメマンチンは腎排泄型であり,レボドパなどのドパミン作動薬,ヒドロクロロチアジド,シメチジンなどの腎尿細管排泄薬,アセタゾラミドなどの尿アルカリ化を起こす薬剤との併用は注意が必要であり,同様な構造を有するアマンタジンは作用を増強させる.このようにAD患者の併用薬の使用状況や肝障害,腎障害の有無もAD治療薬の変更の際に考慮すべき要素となる.一方,本邦で承認されたリバスチグミンはパッチ剤である.パッチ剤は経口薬にみられるような血中濃度の急激な上昇がなく,忍容性や介護者が直接貼付できることからコンプライアンスの向上が期待される.嚥下機能に問題のある患者,決まった時間の服薬が難しい患者や介護者にとってはパッチ剤が有用であろう.一方,貼付部位の掻痒,発赤などの皮膚刺激症状が問題となり使用できない患者もいるため,注意が必要である.ドネぺジルが前治療薬として用いられ,ガランタミンに変更した患者においては16mg/日投与群に比べ,24mg/日投与群のほうが認知機能改善効果が高いことが海外で報告されている9).また,ドネぺジルからリバスチグミンパッチ剤への変更の安全性と忍容性を軽度?中等度のAD患者を対象に検討した研究では,変更における有用性と安全性を示す海外の報告がある10).3 AChE阻害薬とメマンチンの併用中等度?高度のAD患者を対象として,プラセボ対照でドネぺジルに対するメマンチンの上乗せ併用効果を6カ月間検討した.その結果,severe impairmentbattery(SIB)スコアはメマンチン群で0.9改善したのに対し,プラセボ群では2.5悪化した.副作用による試験中止群はメマンチン群で7.2%,プラセボ群では12.4%であったと報告されている11).また,軽度?中等度のAD患者を対象に,プラセボ対照でドネぺジル,ガランタミン,リバスチグミンに対するメマンチンの上乗せ併用効果を検討した.その結果,認知機能(ADAS -Cog)で改善傾向はみられたが,有意な上乗せ効果および有害事象の増加はみられなかったと報告されている12).さらにドネぺジル,ガランタミン,リバスチグミンなどのAChE阻害薬の単独処方群とメマンチンを1年以上併用処方した群において,ナーシングホームへの入所までの期間を検討した.その結果,AChE阻害薬とメマンチンの併用処方群がAChE阻害薬の単独処方に比べ入所までの期間が遅れたと報告されている.70Current Therapy 2012 Vol.30 No.4354