カレントテラピー 30-4サンプル

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AWt extract injectedTg extract injectedB***Group 13 to 9-monthGroup 29 to 15-month(%)109876543210Aβload*********WtTgWtTgWtTgGroup 1Group 2Group 3*:p<0.05**:p<0.01***:p<0.00....

AWt extract injectedTg extract injectedB***Group 13 to 9-monthGroup 29 to 15-month(%)109876543210Aβload*********WtTgWtTgWtTgGroup 1Group 2Group 3*:p<0.05**:p<0.01***:p<0.001Group 33 to 15-month図1異なる年齢や潜伏期間による脳βアミロイドーシス伝播の違いGroup 1,3は脳ホモジネートを3カ月齢で脳へ注入し,Group 2は9カ月齢にて注入した.Group 1,2は6カ月後に,Group 3は12カ月後に評価を行った.Wtマウス脳ホモジネートを脳に注入した群では,いずれのGroupでも脳へのAβ沈着を認めなかった(A,B).また,Tgマウス脳ホモジネートを脳に注入した群では,Group 1,2は脳へのAβ沈着の程度に差はなかったが,Group 3では他の群と比較して有意にAβ沈着の程度が多かった(A,B).〔参考文献23)より引用改変〕Ⅲ個体内での脳βアミロイドーシスの拡散APP23マウスを用いた実験では,嗅内皮質にAβを含む脳ホモジネートを注入すると3カ月後には注入した嗅内皮質へのAβ沈着が始まり,6カ月後には注入した局所だけでなく隣接する海馬へもAβ沈着が拡がることが示された21).しかし,APP23マウスでは6?8カ月齢で内因性のAβ沈着が始まってしまうため,Aβを含む脳ホモジネートを注入後6カ月以上待って評価することが難しく,それ以上の個体内の進展を評価することも困難であった.そこで筆者らは,内因性のAβ沈着が13?15カ月で始まるAPP遺伝子改変マウスであるR1.40マウスを用いて実験を行った23).この実験では,海馬とその上層の皮質に微量のAβを含む脳ホモジネートを注入したところ,6カ月後には注入した海馬とその上層の皮質にAβ沈着は限局していたが,12カ月後にはAβ沈着は脳全体に拡がっており,伝播した脳βアミロイドーシスが個体内で拡散することを報告した(図1,2)23).さらにこの実験では,異なる年齢のマウスにAβを含む脳ホモジネートを注入し,加齢によって脳βアミロイドーシス伝播が促進されるかを調べた.しかし脳へのAβ沈着の程度は異なる年齢の宿主間でも差はなく,Aβを含む脳ホモジネートが脳内に存在した期間に依存することを示した(図2)23).ⅣヒトAPP遺伝子導入マウスを用いた脳βアミロイドーシス個体間伝播の試みここまでは,遺伝子変異を導入したマウスを用いた個体間伝播の実験について述べてきたが,最近遺伝子変異をもたないヒトAPP遺伝子が導入されたマウスでも,個体間の伝播が可能であることが示された24).このマウスでは,自然に脳にAβ沈着を認めることはないが,AD患者の脳ホモジネートを脳54Current Therapy 2012 Vol.30 No.4338