カレントテラピー 30-10 サンプル

カレントテラピー 30-10 サンプル page 30/42

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Nucleoside analoguesClofarabine*, sapacitabine 2), elacytarabine 3)Demethylation agentsアザシチジン*, decitabineAntibody basedゲムツズマブオゾガマイシン*FLT3 inhibitorsMidostaurin, leustaurtinib,....

Nucleoside analoguesClofarabine*, sapacitabine 2), elacytarabine 3)Demethylation agentsアザシチジン*, decitabineAntibody basedゲムツズマブオゾガマイシン*FLT3 inhibitorsMidostaurin, leustaurtinib,ソラフェニブ, AC220 10)Aurora kinase inhibitorPolo-like kinase inhibitorAZD1152*23), Volasertib*24), ON01910*25)TopoisomeraseⅡinhibitoramonafide 13),voreloxin 26)STAT/PIMOPB51602*14), AZD1208*15)Aminopeptidase inhibitorTosedostat 27)経口ヒ素製剤As4S4 18)表1AMLに対する主な新規薬剤mTOR inhibitorさまざま28)*は日本でも臨床試験として検討された,あるいは合剤CPX351 16)実施中の薬剤を示す.表2 ALLに対する薬剤毒素結合抗体CMC544*29)30), 31)Bispecific抗体Blinatumomab遺伝子治療CART19 32)*は日本でも臨床試験として検討された,あるいは実施中の薬剤を示す.薬の誘導体である2).2012年の米国臨床腫瘍学会(ASCO)での報告では,60歳以上の63例を3群に分けて比較している.対象はdecitabineあるいはアザシチジン耐性例であった.一番優れていたのは,300mgを1日1回,7日間投与で28日ごとに繰り返した場合であった.全例の1年での生存率は34%であった.全部で4例のCR,6例の血液学的改善効果を認めており,脱メチル化薬耐性例としては優れた結果であった.ElacytarabineはAra -Cに脂質が結合しており,細胞内に脂質膜を通して取り込まれて,細胞内のエステラーゼの働きによりAra-Cが放出される.放出されたAra -Cは細胞内にとどまることができる3).頻回再発例でhistorical groupと比べて寛解率18%,95%CIで9~30%であり,コントロール群では4%で,また,生存期間中央値も5.3カ月であり,コントロール群での1.5カ月をはるかに凌いでいた4).Ⅲ脱メチル化薬(表4)周知のように骨髄異形成症候群(myelodysplasticsyndromes:MDS)に使用されている.しかしながら,当初の比較試験などでは,従来のFAB分類でのMDSであった5)ため,芽球数が20~30%の今の分類法でのAMLが含まれていることからも,少なくとも芽球が少ない場合には有効例が得られることは予想される.ごく最近,医師の判断の下に行った治療との比較試験の結果が報告されている.規定のイベント数に達した時点での主要エンドポイントの生存率では勝っていなかったがその後イベント数が増えるに従って,長期に観察すると明らかにdecitabine群が勝っていたと報告された6).すでにこれらの薬剤は単剤ではMDSに使用することがFDAでも承認されているため,MDSでは,他の薬剤,例えばヒストン修飾阻害剤との併用療法などで,より高い効果を期待して併用療法が試みられている(表5).ⅣゲムツズマブオゾガマイシンゲムツズマブオゾガマイシンはFDAでは2000年に承認されており,決して新しくはないが,いったん認められた製造承認を企業側が自主的に辞退したため,話題となっている.この薬剤は日本でも第I相,第Ⅱ相試験が行われ,全40例中5例の長期生存例が認められ7),限られた対象にはきわめて有効である.米国Southwest Oncology Group(SWOG)のS0106試験では標準的な寛解導入療法の用量を減量したうえに5mg/sqmの本薬剤を併用したところ,標準療法に比べて毒性が増強し,無病生存期間Current Therapy 2012 Vol.30 No.10107589